接見禁止の解除とは?逮捕・勾留された家族と接見できない場合

接見

接見禁止の解除とは?逮捕・勾留された家族と接見できない場合

家族が逮捕され、勾留されている警察署へ接見に行ったら「接見禁止だと言われた」「既に他の人が接見に来たので今日は接見できないと言われた」ということが少なからずあります。
そのような場合、家族はどうすれば良いのでしょうか?

ここでは、接見についての基礎的な知識と、接見禁止とその解除について解説します。

1.接見とは?

そもそも、接見(せっけん)とは、何でしょう? 
ここでは、接見の基本から解説します。 

(1) 接見

接見とは、弁護士が逮捕又は勾留されて身柄が拘束されている被疑者、又は被告人と面会することをいいます。 
ドラマ等で、アクリル板を挟んで、弁護士と身柄が拘束された人が会って話をしているシーンをご覧になった方もいらっしゃるでしょう。 

(2) 接見の重要性 

逮捕又は勾留された人は、スマホを押収されますので、インターネットも電話もできません。 

ですので、自分にどんな権利があるか、自分には今後どんな取り調べや刑事処分が待っているのか、何をしゃべると有利又は不利になるか、取調べの注意点などについて、検索することも、人に聞くこともできません。 

弁護士と接見すれば、法律の専門家から、権利の内容、刑事手続の流れ、何をしゃべると有利又は不利になるか、取調べの注意点について、その事件に即して説明してくれます。 

また、弁護士に「妻に、服の差し入れを頼んでほしい。」とか、「上司に、しばらく休むと伝えてほしい。」とか、事件には関係はない重要な伝言を頼むこともできます。 

(3) 一般の方の面会との違い 

弁護士でなくても、例えば、家族や上司も、被疑者又は被告人と面会できます。 

しかし、一般の方の面会は、15分~20分というように、面会できる時間に制限があります。 
また、一般の方は、平日の日中、1日1回しか面会できません。 

つまり、知らないうちに知らない人が面会に来ていたら、その日は、他の一般の人は面会できないのです 
しかも、一般の方の面会には、警察官等が立ち会います。 

よく、被疑者又は被告人のご家族等から、 

「15分なんてあっという間で、お互い泣いてしまって全然話せなかった。」
「警察がいるから、事件の話なんかとてもではないですけどできません。」
「日中は仕事があるから、面会に行けない。」 
「午後に面会に行ったら、午前中に誰かが面会に来ていたそうで、私は面会できませんでした。」 

などというお話を聞きます。 

しかし、弁護士なら、接見時間にも、接見時間帯にも、接見回数にも制限はありませんし、警察官等の立会いもありません。当然、土日でも接見できます

例え大晦日の深夜であろうと、何時間でも接見できるのです。 

2.接見禁止とは

ここまでは、接見について解説してきました。次に、接見禁止について解説します。

(1) 接見禁止の意味 

一般の方との面会は、禁止されることがあります。 

例えば、共犯事件で、共犯者がまだ逮捕されていない場合です。このような場合、一般の方との面会を認めると、共犯者が逃げたり証拠を隠したりしてしまう可能性があるため、接見禁止となることがあります。

似たような例で、薬物事件の場合にも、通常は大規模な組織が絡んでいますので(検察は、覚せい剤使用者のような末端ではなく、組織の上層部を捕まえたいので)接見禁止が付くことがあります。 

(2) 接見禁止の効果

接見禁止になった場合、一般の方は、被疑者又は被告人と会うことはできません。 

しかし、弁護士は、接見禁止になった場合であっても接見することができます。逮捕・勾留されて外部と遮断されて孤立してしまう被疑者に対して、今後の刑事手続きの流れ、取り調べの注意点や黙秘権などを助言することで、冤罪を防ぎ、被疑者に有利な結果をもたらすように取り組みます。

もっとも、証拠隠滅行為(口裏合わせや証拠隠滅などに関する伝言)などは、弁護士は決して行いません。だからこそ、接見禁止処分がついていても、弁護士だけは例外的に被疑者に接見できるのです。 

3.接見禁止の解除とは?

ここからは、接見禁止の解除について解説させていただきます。 

(1) 接見禁止の解除の意味

接見禁止が付いた場合であっても、弁護士が、裁判所に接見禁止を解除するよう求めることができます。

(2) 接見禁止の一部解除

接見禁止の解除を裁判所に請求した場合、裁判所から、家族との接見に限って許可されることがあります。 

これを、接見禁止の一部解除といいます。 

例えば、薬物の犯罪組織の人と会わせると、組織の上の人が逃げたり、証拠が隠されたりする可能性があります。しかし、被疑者の親など親族はその事件に関与していないことが多いため、親などに限って接見を一部解除してもらえることがあるのです。

もっとも、親だからといって、常に接見禁止が解除されるわけではありません。事件の性質によっては、事件に無関係な親でも接見禁止が解除されないことがあります。

接近禁止の一部解除の手続きは、弁護士(弁護人)が手続きをすることになっています。

(3) 接見禁止の解除の方法 

①準抗告等

正攻法は、準抗告(じゅんこうこく)又は抗告(こうこく)です。 

準抗告は起訴前、抗告は起訴後の制度です。 

準抗告も抗告も、裁判所に不服を申し立てることをいいます。弁護士が裁判所に、接見禁止の理由がないので接見禁止を解除するよう請求するものです。 

②留理由開示請求 

さらに、接見禁止の解除そのものではありませんが、勾留理由開示請求というものがあります。勾留理由開示請求をすると、「勾留理由開示公判」が公開の法廷で行われますので、接見が禁止された家族や友人と事実上会うこともできます。

また、この際に、弁護人や被疑者が裁判所に対し述べた質問や意見により、警察・検察が不当な捜査・勾留をしていたということが明らかになれば、勾留が取り消される場合があります。しかし、これは滅多にないケースですので、基本的な身柄解放手段は、①の準抗告・抗告といえるでしょう。

勾留理由開示請求は一度だけですので、親族が被疑者に会えるのも一度だけとなります。 

4.泉総合法律事務所は準抗告に積極的

接見禁止の解除の正攻法は、準抗告又は抗告です。 

泉総合では、準抗告や抗告が認められた事例と認められなかった事例について、データベース化しており、弁護士が事務所内の先例を情報共有しております。 

もし、接見禁止の解除についてお考えであれば、刑事事件の実績豊富な泉総合法律事務所に是非ご相談・ご依頼ください。

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