息子が突然「傷害罪」で逮捕!?弁護士は何をしてくれる?

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息子が突然「傷害罪」で逮捕!?弁護士は何をしてくれる?

自分は大丈夫だと思っていても、例えば家族や友人がいつ刑事事件に巻き込まれてしまうかは誰にも分かりません。ここでは、傷害罪を起こし逮捕されてしまった後の流れ、及び刑事弁護方法について解説します。

1.酔っ払って傷害事件

Aさん(21才)は大学生でしたが、アルバイト仲間と飲みに行った際、同僚と喧嘩になってしまい、相手を殴って怪我させてしまいました。Aさんはかなり酔っていたこともあり、通報により駆けつけた警察が来た後も暴れてしまったことから、最終的に「逮捕」され、警察署に連れて行かれてしまいました。

Aさんは、両親と兄弟の4人暮らしでしたが、事件から数時間後、家族のもとに、警察からAさんが逮捕され、警察署に留置されていることが伝えられます。この電話に出たAさんの父親は、警察官にすぐに息子に会いたいと伝えましたが、「逮捕されている間に面会はできない」と断られてしまいました。

この様な経緯の中、Aさんの両親は、当事務所のHPを見て来所、刑事弁護人としての依頼をお受けすることになりました。

2.逮捕後の流れ・手続き

ここでまず、今回の事件に限らず、「逮捕」により身体拘束を受けてしまった場合、どのような手続きが行われるのか、そしてどれくらい身体拘束が続く可能性があるのかを説明していきたいと思います。

2-1.逮捕

何らかの犯罪により逮捕されてしまった場合、被疑者(「加害者」のこと)の身柄は基本的に警察署にとどめ置かれることになり、以降警察官による取調べ等の捜査を受けることになります。警察官は逮捕から48時間以内に被疑者の身柄を検察官に送致(「送検」と言います。)しなければなりません。

2-2.勾留

警察官から被疑者の身柄を送致された検察官は、今度は24時間以内に「勾留」を請求するかどうかを判断しなければなりません。「勾留」とは引き続き被疑者の身柄を警察署にとどめ置くことを言い、法律上、原則10日間、最大で20日間というタイムリミットが設定されています。

検察官が「勾留請求をしない」という結論に至った場合には、被疑者の身体拘束はこの時点で解除されます。

逆に「勾留請求する」という結論に至った場合、検察官はこの請求を裁判官に対して行います。そして裁判官がこれを認めれば被疑者は勾留され10~20日の身体拘束を引き続きうけるという流れになります。裁判官がこの請求を却下した場合、被疑者の身体拘束は解除されます。

2-3.面会

家族の方など弁護士以外の一般の方の面会は、「逮捕」の状態の時には認められておらず、つまり身体拘束を受けたばかりの一番被疑者が不安であり精神的にも安定しない時に、ご家族やご友人など励ましてくれる方々との面会はできない、ということになります。

「勾留」に至ってしまった場合、一般の方の面会は、裁判官が「接見禁止」という一般の方との面会を禁止する決定を下さない限りは(共犯者がいるような場合が多いです。)行うことができますが、平日の日中しか面会はできないので、機会が限られているというのが実情です。

2-4.処分

勾留されてしまった被疑者については、基本的には検察官は10~20日の勾留期間中に最終的な処分を決めます。種類としては、いわゆる刑事裁判にかける「公判請求」、正式な裁判にはかけないが罰金を支払って終了という「略式罰金」、そして今回限り処分自体行わない「不起訴」、の3つがあります。

勾留がされていない被疑者(「在宅事件」といいます。)の場合、特に時間制限は設けられていないので、通常は勾留されてしまった事件よりも、最終的な処分の種類は同じですが、決断が下されるまでには時間がかかることが多いです。早くても数か月、長いと半年から1年ほどかかるものもあります。

3.弁護士の活動

刑事事件において、弁護士が被疑者のために活動することを「刑事弁護人」と言います。今回のような逮捕されてしまった場合の傷害事件について、刑事弁護人がする基本的な活動は下記のとおりです。

3-1.逮捕~勾留

この期間は前述のとおり家族でさえ面会ができません。よって被疑者の味方として話ができるのは刑事弁護人に限られます。よって、家族等への伝言を聞いたり、取調べへのアドバイスをしたりが活動内容になります。

そして、一番重要なのが、検察官に対して「勾留請求」しないように働きかける活動です。勾留請求する理由としては、被疑者に証拠隠滅する可能性があることや逃亡の恐れがあることが挙げられます。よってこれに対する反論をアピールすることで、勾留請求の阻止を試みます。

たとえば、防犯カメラなどの存在から証拠隠滅がそもそも不可能であることや、被疑者には定まった住居・家族があり勤務先・所属する学校もあることから逃亡の恐れもないことなどをアピールしていきます。

それでも勾留請求されてしまった場合には、同様の内容を裁判官にもアピールし、勾留を認める決定を出さないように働きかけます。

3-2.勾留後および在宅事件

勾留されてしまった後は、基本的な弁護活動は、取調べへのアドバイスと、最重要活動である、「被害者との示談」を行うことになります。というのも、この示談の結果によっては、勾留の期間にも影響を及ぼすこともありますし、最終的な処分が軽くなる可能性を大きく高めることもあるからです。

当事者同士やその家族により示談交渉を行おうとしても、そもそも被害者側の連絡先の開示すら受けられなかったり(この可能性が一番高いです)、仮に話ができても平行線をたどり全く進まなかったりすることがほとんどです。そこで、弁護士が間に入ることで、この交渉がまとまる可能性は大きく高まるといっても過言ではありません。

在宅事件においても基本的な弁護活動は、同様に取調べへのアドバイスと示談活動になります。

3-3.最終的な処分

刑事弁護人は検察官に対して直接話をしたり、書面を差し入れたりという働きかけをすることができます。そこで、最終的な処分が出される前に、そこまでの弁護活動を踏まえ、示談活動の結果や、被疑者の反省状況などを書面にまとめて提出し、口頭でも説明することで少しでも処分が軽くなるようにアピールすることができます。

3-4.裁判

それでも検察官が「公判請求」をして刑事裁判になってしまった場合には、法廷において加害者本人や家族が話す内容の打ち合わせをしたり、裁判官に対して上記同様最終的な判決が少しでも軽くなるようにアピールする文書(弁論要旨)を作ったりする活動を行います。

4.冒頭傷害事件の結末

では、冒頭で紹介した事案について、結末がどうなったのかお話ししましょう。

4-1.示談成立、不起訴

Aさんは、結局勾留はされてしまいましたが、きちんと反省をし、被害者の方とも示談が成立してお許しをもらっていたこと、身体拘束から早急に解放して大学の授業に出席しないと留年してしまう可能性もあったこと、被疑者の年齢も若くこの時点で「前科」がつくことは被疑者にとってあまりに不利であること等をアピールしたところ、前科前歴がなく初犯だったことも併せて、最短の10日の勾留で無事に「不起訴」として釈放されることになりました。

実際、本件でも被害者さんの怪我は「骨にひび」と軽くはなく、大変お怒りでしたが、タイムリミットもある中で、何度も連絡を取って被疑者の反省や家族の対応を説明することで、なんとか期限内に示談をまとめることができました

4-2.示談の重要性

逮捕の期間と合わせても10日少しの間に家族を含む当事者同士で示談をまとめられる可能性は、率直に言ってかなり低いと思われます。被害感情が大きく示談に応じて頂けないということも少なからずあります。
今回は、やはり早急に弁護士を付けたことが、迅速に解決した最大の要因と言えるのではないでしょうか。

5.傷害事件に強い弁護士

泉総合法律事務所は、刑事事件弁護に特に力を入れており、刑事事件専門の法律事務所と同等かそれ以上の経験と実績を持っています。

家族が突然逮捕されてしまったという場合、早期に弁護士に依頼することで、釈放・示談交渉による不起訴が可能となります。お早めに泉総合法律事務所へとご相談ください。

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