Vol1. 髙野 傑 弁護士(刑事弁護統括責任者)

泉総合法律事務所 髙野傑弁護士

捜査機関だけでなく、それと対立する被疑者被告人側からも積極的に議論をすることで初めて、間違いが生じる可能性が低い、適切な裁判が実現できるのです。これらの役割は、刑事弁護人にしか果たせないものなのです。

– 出身学校はどちらですか?

出身大学は、法政大学法学部です。大学院は中央大学法科大学院になります。

 

– 弁護士会などで活動されている団体、役職などはありますか?

はい。まず、第二東京弁護士会において、裁判員センター副委員長を務めております。

また、第二東京弁護士会の刑事弁護委員会、日弁連刑事弁護センター、および日弁連法廷技術小委員会にて、幹事を務めております。

 

– 高野先生にとっての刑事弁護の意義とは?

刑事事件の弁護人に対しては「なんで犯罪者を弁護するんだ」という疑問があるかもしれません。私自身友人たちに何度もこの質問をされてきました。

でも、考えてみてください。交通事故でもなんでも構いません。もし万が一自分が被疑者、被告人という立場に置かれたときに、助けてくれる人が一人もいなかったら、どう感じますか。どんな気持ちになりますか。その状態で言い渡された刑罰を、真摯な気持ちで受け止められるでしょうか。裁判所の判断に納得できるでしょうか。被疑者被告人という弱い立場に置かれれば、誰もが専門的な支援を必要とするはずなのです。

また、一方的なものの見方のみで裁判が行われれば、いつか必ず間違いが生じます。刑事事件では、冤罪は決して起きてはならないものです。捜査機関だけでなく、それと対立する被疑者被告人側からも積極的に議論をすることで初めて、間違いが生じる可能性が低い、適切な裁判が実現できるのです。

これらの役割は、刑事弁護人にしか果たせないものなのです。

 

– 事件解決のため、心がけている・気をつけていることはありますか?

逮捕されている事件、そうでない事件、認めている事件、争っている事件、いずれの事件についても共通して意識しているのは、依頼人の方に密に報告を差し上げることです。

いくら弁護士に依頼したからといって、その事件が終わるわけではもちろんありません。にもかかわらず弁護士から何の音沙汰もない、となれば、当然依頼人の方はご心配になるはずです。特に、逮捕されている事件であれば、ご家族の方は逮捕されているご本人の様子について、詳しくお知りになりたいはずです。それによって、ご不安も和らぐと思います。

事件の当事者ご本人のために活動することは当然ですが、そのご家族のご不安を取り除くことも弁護士の役割だと考え、密に連絡をすることを心がけています。

 

– では、刑事事件に対するスタンス・ポリシーを教えてください

どんな事件もそうですが、特に「依頼人に完全に寄り添って活動する」ことを意識しています。弁護士によっては、中立的な目で事件を見る方もいらっしゃいます。しかし、自分はやっていない、だからこそ弁護士を探しているという時に、「勝ち目がないから、とりあえず示談をして終わらせよう」などと言われて納得できるでしょうか。依頼人に寄り添って、闘うべきところは闘うこと、これを意識しています。

 

– 最後に、弁護士へ相談しようか迷っている人にメッセージをお願いします。

ご家族が逮捕された方は、何が起きたのかとても混乱していると思います。もしかしたら、状況がわからない分、逮捕されたご本人以上かもしれません。

しかし、一番やってはならないのは、そのまま何もしないことです。時間が経過すれば釈放されるタイミングがどんどん後ろにずれてしまいます。また、そのままにしておいても、ご家族自身の不安も解消されないでしょう。まずは弁護士に相談をすることです。人はわからないときに最も不安な気持ちになります。弁護士に相談して、今後の状況の説明を受ける、それだけでもその不安は和らぐでしょう。