警察官を蹴ってしまい公務執行妨害で逮捕→勾留阻止・不起訴

[事例 422] その他 その他
性別 女性 相談に至った
経緯
・家族が逮捕された
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい
年齢 30代
職業 パート・アルバイト
罪名 公務執行妨害
弁護活動の結果 不起訴

背景

Aさんは、公園で他の利用者と口論となった後、通報を受けて現場に来た警察官を蹴ってしまい、公務執行妨害で現行犯人逮捕されてしまいました。

逮捕の連絡を受けたAさんのお父様が当事務所に相談に来られ、弁護のご依頼をお受けしました。

お父様のご依頼の内容は、Aさんの早期釈放と不起訴処分でした。

弁護士対応 - 勾留不服申し立て、再発防止対策

逮捕後、Aさんは勾留されてしまいましたので、必要な資料を集めて「準抗告」という、勾留に対する不服申し立てを行いました。

準抗告を行うに当たっては、お父様にAさんを監督する旨の上申書を書いていただいたほか、Aさんご本人にも決して証拠隠滅や逃亡をしないことを約束する誓約書を書いていただきました。

それらを添付した準抗告申立を行ったところ、その申立が通り、Aさんは釈放されました。

釈放後、今後のAさんの監督についてAさんやお父さんと協議をしました。
事件当時、Aさんは独り暮らしをしていたため、そのまま同じ環境で生活し続けることになれば再度同じような事件を起こすおそれがあるとみられてしまい、それを根拠に起訴されてしまうのではないかという点が気がかりでした。

そこで、それまで離れて暮らしていたお父様とお母様に、定期的に交代でAさんの自宅に泊まってAさんの様子を見てもらうとともに、泊まっていないときには電話でAさんからお父様たちに近況を報告してもらうことにしました。

後日、お父様やAさんは検察官からの取調べを受けた際にそれらの取り組みを行っていることを話しました。

結果 - 不起訴処分

その結果、Aさんは不起訴処分となりました。

弁護士からのコメント

今回の事件では、ご本人に対する監督についてご家族に協力していただくことができたため、勾留されてしまったものの速やかに釈放され、最終的に不起訴処分を獲得することができました。

一人暮らしをしている方が事件を起こしてしまった場合、監督する立場の人が存在しないことを理由に、再犯のおそれがあると判断されて不利益な処分に結びついてしまう可能性があります。

今回の事件のように、離れて生活なさっているご家族に監督のための協力をしていただくことは、不利益な処分を受ける可能性を低減させる上でとても重要になってきます。