公然わいせつ

公然わいせつ罪とは

公然わいせつとは、公園などの不特定多数の人がいる、またはいる可能性のある公然の場所で、わいせつな行為をすることです。

そこで「公然」「わいせつ」について、具体的に説明します。

この場合に言う「公然」とは、不特定または多数の人が認識できる状態を指します。ちなみに、実際に認識されている必要はなく、認識できる可能性があれば該当します。たとえば、公園内でわいせつ行為に及んでいたとき、誰も目撃者がいなくても、目撃される可能性があったのなら要件を満たします。

次に「わいせつ」ですが、性欲を刺激させる行為、たとえば、自分の性器を露出させたり、公然と性交を行うことが該当します。

なお、わいせつな画像などを頒布する、または公然と陳列した場合には、わいせつ物頒布罪が成立します。たとえば、インターネット上で裸や性器を露出させた画像・動画を配信する行為などが該当します。

これらの行為が“公然わいせつ”にあたります

◇公園などの公然の場で全裸になった
◇カップル喫茶やハプニングバーなど、人前で性交を行った
◇インターネット上で、自身の性器を露出した動画を閲覧できる状態にした
◇酔った勢いで居酒屋の店内で性器を露出させた

公然わいせつの刑罰

◇公然わいせつ罪:6か月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金、あるいは拘留もしくは科料(刑法174条)
◇わいせつ物頒布罪:2年以下の懲役もしくは250万円以下の罰金もしくは科料、または懲役および罰金の併科(刑法175条)

一般的に、公然わいせつ罪の量刑を行う場合、次の項目を基準として総合的に判断します。

  • わいせつ行為の態様(悪質性、計画性など)
  • わいせつ行為の動機
  • 常習性の有無

公然わいせつ罪に関する量刑相場について、これまでの泉総合法律事務所での刑事弁護実績を踏まえてご説明します。

まず、初犯であれば不起訴となる可能性は十分あります。ただし、繰り返し行うなど、犯行内容が悪質な場合は、罰金や拘留、科料に処せられることもあります。

公然わいせつ罪は現行犯逮捕が多い?

公然わいせつは、その場での現行犯逮捕が多いです。

しかし、露出狂のような、同じ場所で何度も公然わいせつを繰り返しているようなケースでは、目撃情報が相次いで捜査機関に寄せられた結果、後日逮捕となることもあります。

公然わいせつの弁護方針

◇罪を認めている場合

(1)反省文・謝罪文を提出する

公然わいせつを犯してしまったという事の重大さを被疑者の方に理解してもらい、深く反省してもらいます。それから、「十分反省しています」という姿勢を強く理解しておもらうためにも、被疑者の方に反省文を作成してもらい、検察官などにその書面を提出します。

(2)専門家の診断を受ける

露出癖がある、いわゆる“露出狂”と呼ばれる被疑者の方は、性犯罪再犯防止クリニックや心療内科への通院治療をおすすめします。そこで入手した診断書やカルテを検察官などに提出することで、不起訴処分を目指します。

(3)被害者との示談成立を目指す

公然わいせつ罪は、社会公共の健全な性風俗を保護しており、ある特定の個人が被害者となるケースはそれほど多くありません。

しかし、人通りのない路上にて、特定の女性だけに性器を露出させたような、実質的に特定の被害者が想定できるという場合には、刑事弁護の依頼を受けた弁護士がその被害者との示談を成立させることで不起訴処分となる可能性が高まります。