執行猶予にしてほしい

執行猶予にして欲しい

執行猶予制度には、ある一定期間、刑の執行を待つことで、被告人を刑務所に収監させるのではなく、社会の中で更生させようという目的があります。

そのため、「罪を犯したけれども、十分反省しているようだし、今後の更生も期待できる」という印象を裁判官に持ってもらえないと、執行猶予付き判決を得ることは難しいと言えます。

したがって、執行猶予を得るための弁護活動において、「十分反省している」「更生の余地がある」という情状面を、いかにうまく裁判官にアピールできるかが重要になります。

泉総合では、執行猶予を勝ち取ってきた多くの実績があります。その経験や実績にもとづいて、執行猶予を勝ち取り、ご依頼者様が一日も早く日常生活を取り戻せるよう、全力を尽くして弁護活動を行ってまいります。

執行猶予とは

執行猶予とは、刑の執行を一定期間、待ってもらえる制度のことです。

たとえ有罪判決が出たとしても、すぐに刑が執行されることはありません。ある一定期間、刑の執行を待ってもらえるので、ただちに刑務所に行かなくてもすみます。

執行猶予付き判決とは、簡単に言えば「懲役○年を宣告するが、○年間犯罪を起こさなければ、刑の執行はなしにする」というものです。ちなみに、執行猶予付き判決が下されれば、ただちに釈放となり自宅に戻れます。

また、執行猶予期間中に新たな罪を犯さなければ、言い渡された有罪判決の効力は消滅します。したがって、執行猶予期間中、悪いことはせず真面目に過ごすことができれば、執行猶予の期間満了をもって「刑務所行きになるかもしれない」という不安から完全に解放されます。

ただ、執行猶予期間中、新たな罪を犯してしまうと、執行猶予の効力が取り消されます。しかも、単に取り消されるだけでなく、“猶予されていた前の刑罰”と“新たに犯した犯罪の刑罰”とを合算した刑罰が執行されるため、長期間刑務所に収監されることになります。この点は、十分ご注意ください。

以上より、

  1. 有罪判決を受けた場合、執行猶予が付されているか否か
  2. 執行猶予期間中、他の新たな罪を犯さないで過ごせたか

この2点は、今後の人生を大きく左右する重要な要素となります。

実刑判決を受けた場合

実刑判決が下されると、ただちに留置施設に戻されてしまいます。「懲役○年」と刑が言い渡されますが、その期間が長ければ、かなりの間、刑務所に収監されることになります。その期間、ずっと社会から隔離されるため、勤務していた会社への復帰が難しくなるなど、大きなデメリットが生じてしまいます。

したがって、たとえ有罪判決であっても、執行猶予付き判決が得られるよう最善を尽くすべきです。

執行猶予のメリット

刑務所へ行かずにすむ

実刑判決が下されると、ただちに法廷から刑務所(留置施設)へ連れていかれます。

一方、執行猶予付き判決が下されれば、その場で釈放されるため、“刑務所行き”を回避できます。

自宅へ戻り、元の日常生活を送れる

執行猶予付き判決が下されれば、すぐに釈放されてその日のうちに自宅へ戻ることができます。もし所持品を留置施設に預けてある場合には、それを受け取ってからの帰宅になります。

自宅へ戻ったあとは、以前の日常生活を送ることができます。引っ越し、職場や学校への復帰、新たな就職など、特に制限を受けることもありません。

会社の取締役を継続できる

たとえ有罪判決を受けたとしても、執行猶予付き判決を得られれば、会社法331条1項3号の場合を除き、取締役を継続できます。

(参照条文)

会社法331条(取締役の資格等)
1項 次に掲げる者は、取締役となることができない。

3号 この法律若しくは一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)の規定に違反し、又は金融商品取引法第197条、第197条の2第1号から第10号の3まで若しくは第13号から第15号まで、第198条第8号、第199条、第200条第1号から第12号の2まで、第20号若しくは第21号、第203条第3項若しくは第205条第1号から第6号まで、第19号若しくは第20号の罪、民事再生法(平成11年法律第225号)第255条、第256条、第258条から第260条まで若しくは第262条の罪、外国倒産処理手続の承認援助に関する法律(平成12年法律第129号)第65条、第66条、第68条若しくは第69条の罪、会社更生法(平成14年法律第154号)第266条、第267条、第269条から第271条まで若しくは第273条の罪若しくは破産法(平成16年法律第75号)第265条、第266条、第268条から第272条まで若しくは第274条の罪を犯し、刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
4号 前号に規定する法律の規定以外の法令の規定に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)

有罪判決の効力が消滅する

たとえ有罪判決を受けたとしても、執行猶予付き判決であれば、執行猶予期間中、新たな罪を犯すことなく、平和に過ごすことができれば、執行猶予期間の満了をもって、有罪判決の効力は消滅します。

そうなれば、「刑務所へ行くことになるかもしれない」といった心配をすることなく、日常生活を送れるようになります。

執行猶予を獲得するためには

被害者との示談成立

まずは被害者との示談成立を目指しましょう。「すでに被害者の処罰感情が、かなり解消されている」と裁判官にアピールするうえで、示談成立は最も有効な手段です。

贖罪寄付(しょくざいきふ)をする

被害者との示談成立が最も効果的であると述べましたが、どうしても被害者が示談に応じてくれない場合や、薬物事件のような“被害者なき犯罪”の場合には、弁護士会や慈善団体などに寄付をすることで、反省の気持ちをアピールします。このような寄付を贖罪寄付(しょくざいきふ)と言います。

ご家族に誓約してもらう

「今後、二度と同じ罪を起こさないよう、被告人をきちんと監督していきます」といった誓約書をご家族に書いてもらい、それを裁判官に提出します。

また、情状証人としてご家族に出廷してもらい、「今後、きちんと監督していく」旨を述べてもらいます。そうすることで、「実刑にせずとも社会復帰の中で更生していける」という点を裁判官にアピールしていきます。

“再犯のおそれなし”や“反省の態度”をアピール

“すでに被告人は十分反省しており、今後、同じ過ちを繰り返すことは決してありえない”といった情状面を裁判官に主張していくことで、被告人に有利な結果になるよう働きかけます。

軽微であり、前科がない点をアピール

“被害が軽微である・前科・前歴がない”、これらの点を裁判官に主張・立証していくことで、情状面での印象を良くします。

泉総合の弁護士は、これらの弁護活動を迅速、かつ的確に進めていくことで、執行猶予を勝ち取ります。

執行猶予中での再犯について

執行猶予期間中に罪を犯してしまった場合、再び、執行猶予付き判決が下される可能性はかなり低いです。この場合、実刑判決が下されることが大半です。

ただ、必ずしも実刑判決が下されるというわけではありません。

ハードルとしてはかなり高いですが、以下のすべての要件を満たせば、執行猶予期間中の再犯であっても執行猶予が付される可能性があります。

  1. ① 1年以下の懲役、または禁錮の言渡しである
  2. ② 保護観察期間内の犯罪ではない
  3. ③ 情状に特に酌量すべきものがある

➀②の形式的な要件だけでなく、③のような情状面、つまり“きちんと反省している点・示談が成立している点”などを丁寧に主張・立証していくことが大切になります。

しかし、そのためにはマニュアル通りの弁護活動では太刀打ちできません。執行猶予が付されるかどうかで、ご自身の今後の人生が大きく変わります。したがって、弁護活動は刑事弁護の経験豊富な弁護士に依頼されることを強くおすすめします。

ご依頼後のメリット

  • 執行猶予を得ることで、“刑務所行き”を回避できます。
  • 執行猶予を得ることで、社会から隔離されることなく、元の日常生活に戻れます。
  • 弁護士が情状面をきちんと主張・立証していくことで、執行猶予を勝ち取れる可能性が高まります。
  • 執行猶予中の再犯防止について、弁護士から効果的なアドバイスを受けられます。
  • 執行猶予を獲得するために重要とされる、“被害者との示談交渉”をスムーズに成立させられる可能性が高まります。