万引きが発覚してから刃物で脅した事後強盗→被害者と示談成立し、執行猶予

[事例 62] 財産事件 強盗
性別 男性相談に至った
経緯
・起訴された・釈放してほしい
・執行猶予にしてほしい
年齢 60代
職業 年金受給者
罪名事後強盗
弁護活動の結果執行猶予

背景

Aさんは、ホームセンターで万引きをし、盗品を車に積み込もうとしているところを、警備員に声を掛けられました。それに対し、Aさんは、車内にあったハサミを警備員に向け、ひるんだ隙に車へ乗り込み逃走しました。
その後、Aさんは逮捕勾留され、被疑者段階で国選弁護人がついていましたが、弁護方針が定まっておらず、示談もできないまま起訴されたため、被告人段階で家族から依頼を受けました。

弁護士対応 - 被害者側との示談交渉

国選弁護人がついていた段階では、一部犯行を否認している部分があり、そのままでは被害者との示談ができず、実刑判決を受ける可能性がありました。
そのため、まずはAさんの話をよく聞き、事件の状況をきちんと思い出してもらいました。多少Aさんの記憶があいまいな部分はありましたが、犯行を行ったことはおおむね間違いがなかったので、きちんと事実を認め、被害者の方と示談を進め、執行猶予を得るという弁護方針を立てました。
被害店舗には、本件について許すという示談までは応じてもらえませんでしたが、被害弁償と謝罪を行いました。また、脅された警備員の方は、当初、店舗に被害弁償がなされているのであれば自分は何もしてもらわなくてよい、と仰っていましたが、Aさんの謝罪と反省の気持ちを酌んでいただき、本件犯行を許してもらったうえで示談が成立しました。
公判(刑事裁判)においても、本件の原因となった経済的な問題を解消する手段を考え、また今後家族が監督することを約束し、さらに本人が真摯に反省していることを訴えました。

結果 - 執行猶予付判決を獲得。

示談成立や本人の反省態度などをアピールした結果、執行猶予を獲得することができました。

弁護士からのコメント

被害者がいる犯罪においては、示談をすることが主たる弁護活動になりますが、犯行を認めていなければ、基本的に被害者との示談を進めることができません。
今回は、犯行を認めるか認めないかが定まらず、示談もできておらず、このままでは実刑判決を受ける可能性がありました。このような場合、弁護人としては、知識や経験から導き出される今後の見通しを持ちながら、Aさんの話をきちんと聞いて弁護方針を決めることが大事です。この点は、刑事弁護の知識や経験、バランス感覚が求められると思います。
結果として、適切な弁護方針に基づき、執行猶予判決を得ることができました。