飲酒した帰りの電車内でのトラブルから暴行
[事例 31] 暴力事件 暴行
性別 | 男性 | 相談に至った 経緯 |
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい ・示談したい |
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年齢 | 50代 | |||
職業 | 無職 | |||
罪名 | 暴行・傷害 | |||
弁護活動の結果 | 不起訴 |
背景
Aさんはその日、会社の送別会でした。自分を送ってくれる人に感謝をしながら、いつもよりお酒を飲んでしまいました。その帰り、電車に乗りました。最寄り駅について、降りようとしたAさんは、電車から降りる際、ドア付近に立っていた男性がスマートフォンをいじっていたのを邪魔に感じ、その腕を手で払ってしまいました。男性はスマートフォンを落としてしました。それがきっかけで、Aさんと男性は口論になりました。通行人が駅員、駅員が警察へとそれぞれ通報しました。結果、男性がAさんの腕を払った行為を暴行として被害届を出し、Aさんは被疑者になってしまいました。
Aさんはそのまま警察署に連れていかれてしまいましたが、深夜、奥さんに迎えに来てもらうことで、釈放されました。
弁護士対応 - 謝罪文持参で被害者と示談交渉
普段のAさんはまじめな方で、常に暴力的な行動に出ているような人物ではありませんでした。このときにこのような行為に及んでしまったのは、お酒の影響が大きかったようです。Aさんは、そのことも十分に反省しており、それを踏まえた謝罪文を作成してもらいました。
その謝罪文をもって、被害者の方へ、弁護士が謝罪に行きました。当初は怒っておられましたが、謝罪文を読んでいただき、ご本人の普段の生活態度やお酒の上でのことであることをなんとかご理解いただき、示談をしていただき、Aさんを処罰しないでいい、という書面も作ってもらいました。
その後、この示談書などの書類と合わせて、不起訴を求める意見書を弁護士が作成し、検察官に提出しました。
結果 - 不起訴処分、前科なし。
結果、無事不起訴となり、Aさんには前科がつかずにすみました。
お酒の上でのことだからという理由で、刑事処罰が当然に免れるなどということはありません。お酒のせいで仮に記憶があいまいでも、やったことに間違いがなければ、罪に問われます。また、相手がケガをしなくとも、暴力をふるってしまえば、暴行罪が成立します。もし、お酒の上で事件を起こしてしまった場合には、すぐに弁護士にご相談ください。逆の立場になってみれば分かると思います。すぐに謝りに来た人と、2か月後にようやく謝りに来た人、どちらの人のほうが、許してもいい気持ちになれるでしょうか。謝罪文の書き方など、簡単に見えるところでも、意外と重要になってくることもあります。できるだけ早いうちに弁護士をつけ、謝罪をすることが、前科をつけずに終わるための第一歩です。