器物損壊事件

壊すなどして物の価値を失わせることで、一般に軽微な犯罪とされていますが、意味合いによっては厳しく処罰される場合もあります。動物を逃がす、食器を汚すなど、壊す以外の手段で成立する例が稀にあります。

平成21年10月8日前橋地方裁判所判決

暴力団員を雇って市長の自宅にダンプカーを突っ込ませて塀や門柱を壊した事案。政治的テロという側面が評価され、懲役1年6月の実刑判決が下された。

平成18年1月17日最高裁決定

公園の公衆便所の壁にラッカースプレーで「スペクタクル社会」などと落書きをしたことが建造物損壊罪とされた事案。被告人は書いたのが反戦メッセージだったために起訴されたので違法な起訴だ、メッセージを書いたからと言って美観は損なわれないなどと主張して抵抗したが聞き入れられず、懲役1年6月執行猶予3年の刑を受けた。