詐欺事件
近年、オレオレ詐欺や母さん助けて詐欺といった通称の特殊詐欺が社会問題となっている類型です。そうした詐欺自体はもちろん、目的に利用される金融機関口座の開設も犯罪インフラの作出により暴力団等の犯罪組織に利益を与えるものとして厳しい取り締まりがなされており、これも詐欺として扱われることがあります。取引における本人確認の重要性の拡大に伴い、次々と新しい判断が示されている分野です。
平成26年4月7日最高裁決定
暴力団員が暴力団員でないことを確約して口座を開設した場合詐欺にあたるとした例。
平成22年7月29日最高裁決定
第三者を搭乗させる意図を隠して自己の名義で航空券を購入する行為を詐欺とした例。
平成19年7月17日最高裁決定
第三者に譲り渡す目的を告げず口座を開設した場合詐欺にあたるとした例。