山澤智昭弁護士

刑事事件の場合、どうすればよいか思い悩むと思います。弁護士であれば、何をすればよいか、その道筋を示し、メリット・デメリットをお伝えし、最後まであなたの味方になって活動していきます。

–出身学校はどちらですか？

出身大学は、青山学院大学法学部です。大学院は新潟大学法科大学院になります。

–弁護士会などで活動されている団体、役職などはありますか？

弁護士会では消費者委員会と社会福祉委員会で主に活動しています。今は書記で議事録の作成を行っています。柏支店がある柏市やその周辺の自治体の関係者との意見交換にも参加しています。

–山澤先生にとっての刑事弁護の意義とは？

刑事弁護人はあまり良い印象を持たれないときがあると思います。それは、犯罪をした方のよい情状を主張することや、言い逃れのような主張をしているように周りから思われることが関係していると思います。
誰もが、被害者と訴追する検察官に肩入れすると思います。「犯罪者には重い処罰を！」と願う気持ちは、私もよく分かります。判決で量刑が軽いと思われると、被告人に対する批判があります。当然、罪を軽くする弁護活動をした弁護人もよく思われません。

ただ、刑事弁護人は公平な裁判をする上で必要不可欠です。弁護士は自らの法律知識をもとに、被告人が最大限有利になるよう主張します。検察官が法律の知識をしっかり持っているのに、訴追される被告人が法律の知識を持っていないのでは、公平な裁判は期待できません。
また、逮捕勾留されている被疑者・被告人は、法律で定められている自分に有利な手続を行うことが非常に困難です。
そして、刑事事件・裁判は人間が行うことなので、誤りも生じます。その誤りを是正できるのは弁護人です。

求刑より罪が軽くなったり、無罪になったり、再審の末、無罪になった事例は多くあります。それこそあるべき処分であって、弁護人の主張の結果、公平な結果になったと考えられます。弁護人がいない裁判は間違いなく不公平になると言えます。

–事件解決のため、心がけている・気をつけていることはありますか？

客観的な視点から、情報を提供することを心がけています。弁護人だからといって、被疑者や被告人に有利に事件を解釈するということはしません。客観的な視点から事件の見込みを被疑者・被告人に伝え、それに基づいて弁護をします。

また、なるべく、この事件の一番悪い結果も伝えるようにしています。それを話すことで、その結果を避けるためにやらなければならないことを理解してもらいます。被疑者・被告人・依頼者には、なるべく多くの情報・可能性をお伝えして、弁護活動に納得してもらえるよう努めています。

また、依頼者にとって最良の結果が出せるよう常に心がけています。たとえば、示談をするにしても、この事件における示談金はいくらが相当かしっかり検討した上、不相当な金額にならないよう示談交渉をします。
金額を考慮せず、出せるだけ出すという形で示談ができても、依頼者に過剰な支出を強いるだけですので、そうならないよう気をつけています。

–では、刑事事件に対するスタンス・ポリシーを教えてください

被疑者・被告人・依頼者の方としっかり話すことです。この方が何を求めて弁護士にご相談に来ているかしっかり把握したうえで、適切なアドバイスをし、弁護士と依頼者双方が最も適切と考えられる解決をしていきます。

ご相談の際は決して楽観的な見込みは述べないようにしています。楽観的にならず、弁護士も依頼者も一番良い結果を獲得できるようやるべきことがあることをご理解いただき、弁護士と一緒に最後まで頑張ってもらいます。

また、被害者の方ともしっかり話をします。示談の際、被害者様のご要望やご意見はなるべく取り入れるよう努力しています。当事者全てが円満に解決できるよう心がけています。

–これまでにどのような刑事事件を取り扱ってきたのですか？

これまでに、窃盗や暴行、傷害、痴漢、盗撮、強盗、背任、薬物事犯、道路交通法違反（ひき逃げ）、青少年保護育成条例違反、児童買春、公務執行妨害、を扱ってきました。
少年事件や医療観察法の対象になった事件も扱いました。

–最後に、弁護士へ相談しようか迷っている人にメッセージをお願いします。

依頼するかどうかは別として、まずご相談いただくことが重要だと思います。ご相談いただくだけでも、事件がよい方向に進むこともあります。

刑事事件は、突然事件が起きるため、ご本人やご家族が混乱されていらっしゃる場合が多いです。何かされる場合は、まず弁護士に相談の上、対応されることをおすすめします。