車と自転車の接触事故で過失運転致傷・道路交通法違反→不起訴処分
[事例 377] 交通事故 当て逃げ
性別 | 男性 | 相談に至った 経緯 |
・示談したい ・警察に呼ばれた・逮捕されそう |
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年齢 | 50代 | |||
職業 | 会社員 | |||
罪名 | 当て逃げ | |||
弁護活動の結果 | 不起訴 |
背景
Aさんが仕事で自宅を出ている間、Aさんの自宅に突然警察官が訪れ「2日ほど前に、自宅付近で自動車と自転車の接触事故があり、対象の車を探している」とご家族に告げました。
Aさんは、その日の内に警察署に出向き、取り調べを受けました。確かに警察が説明する場所を自動車で通った記憶はありましたが、何かに接触したという記憶はありませんでした。また、車の左側に傷がついていたため、その理由も聞かれましたが、Aさんはなぜ傷がついているのか分かりませんでした。
その後、警察から、後日事故の検証をするので警察署に来るよう言われたため、相談に来られました。
弁護士対応 - 被害者との示談交渉
Aさんは、接触事故を起こした記憶はなかったものの、被害者の自転車の傷と車の傷が一致していたため、自分が起こした事故で間違いないと思いました。そして、可能であれば被害者と示談したいとのことでした。
そこで、まずは警察経由で被害者の連絡先を教えてもらい、被害者と示談交渉を行いました。
示談の際には、Aさんは接触したことに全く気が付いていなかったために、謝罪が遅れてしまったこと、治療費等は保険会社が対応することなどをお伝えしました。
結果 - 不起訴処分
示談金を支払うことで示談をすることができました。
その後、本件は検察庁に書類送検され、後日不起訴処分となりました。
自動車を運転中に事故を起こしそのまま走り去ってしまうと、過失運転致傷だけでなく、道路交通法違反の罪も問われてしまいます。後者については、交通の安全が法の趣旨となっているため、被害者が存在する過失運転致傷などとは異なり、仮に示談ができたとしても不起訴になることは少ない罪と言えます。
そうだとしても、検察官が処分を決めるうえでは、事故の大小や怪我の程度などを考慮して決めることから、本件では、ぶつかったことに気が付かないような程度の事件で、かつ被害者と示談も成立したという事情もあったため、これらの事情を考慮して不起訴処分にされたのだと思われます。
このように、一般的には不起訴になるのが難しい事件であっても、事件の内容や程度等によっては不起訴になることもありますので、交通事故でご不安な方は、泉総合法律事務所にご相談ください。