著作権法違反→被害者と粘り強く交渉した結果、不起訴処分

[事例 68] その他 その他
性別 男性 相談に至った
経緯
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい
・示談したい
年齢 20代
職業 無職
罪名 著作権法違反被疑事件
弁護活動の結果 不起訴

背景

Aさんは、複製権侵害、翻案権侵害、みなし侵害の各著作権法違反行為をしてしまいました。

Aさんは警察から上記違反行為について事情を聞かせて欲しいと言われたため、Aさんご本人からご相談を受け、当事務所で依頼を受けました。

弁護士対応 - 被害者との示談交渉

今回のケースはAさんだけが著作権法違反行為をしたわけではなく、共犯者もいたケースでした。

もっとも、Aさんとその共犯者に対する被害者の処罰感情の強弱が違っていたので、共犯者の弁護人とは連携をすることなく、あくまで個別に示談の話を被害者と進めていくことにしました。

結果 - 不起訴処分

共犯者との関係から刑事告訴の取消しには応じてもらえませんでしたが、粘り強く被害者と交渉をした結果、被害者から担当検察官にAさんに対しては処罰感情がない旨を伝えてもらうことができ、不起訴処分となりました。

弁護士からのコメント

親告罪について共犯の一人又は数人に対してした告訴又はその取消は、他の共犯者との関係でもその効力が生じてしまいます。

今回のケースは共犯者に対する被害者の処罰感情が強かったことから、告訴を取り消してもらうことは難しいケースでした。「共犯者の告訴は取り消さずに、Aさんの告訴を取り消す」ということができないからです。

しかし、このように告訴を取り消してもらうことが難しいケースであっても、被害者と粘り強く交渉を重ねた結果、検察官の判断で不起訴処分となることもあります。