自動車運転過失致傷→禁固1年執行猶予3年
[事例 447] 交通事故 人身、死亡事故
性別 | 男性 | 相談に至った 経緯 |
・執行猶予にしてほしい | |
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年齢 | 20代 | |||
職業 | 会社員 | |||
罪名 | 自動車運転過失致傷 | |||
弁護活動の結果 | 執行猶予 |
背景
Aさんは、その日の朝、いつものように車を運転し会社に向かっていました。通い慣れた通勤経路であったため、横断歩道のある交差点に差し掛かった際も安全確認をあまりしないで進入してしまいた。
普段はあまり人通りのない交差点でしたが、その日はおばあさんが横断歩道をわたっていました。Aさんがおばあさんに気が付いた時には既におばあさんが目の前を歩いている状態でした。
Aさんは避けきれず、おばあさんに車をぶつけてしまい全治6か月のけがを負わせてしまいました。
その結果、Aさんは自動車運転過失致傷罪で起訴されてしまいました。
弁護士対応 - 被害者へ謝罪文とお見舞金の受け渡しと嘆願書のお願い
起訴されてすぐAさんご自身が相談に来られ依頼を受けました。
Aさんからの依頼を受けてすぐ、被害者にAさんからの謝罪文とお見舞金を受け取ってもらえないか連絡をとりました。被害者の方も快諾してくれたため、日程調整をし、被害者のお宅に伺いAさんからの謝罪文とお見舞金をお渡ししました。
そして被害者からAさんの厳罰を求めない旨の嘆願書も書いていただくこともできました。
Aさんの裁判では、このAさんから被害者への謝罪文やお見舞金を受け取ってもらったこと、被害者からの嘆願書を証拠として提出し、さらにAさんが自動車の任意保険にも加入していたことも証拠として提出しました。
公判の中でもAさんは反省の弁を述べ、今後二度とこのような事故は起こさないことを約束してくれました。
結果 - 執行猶予付き判決
結果として、Aさんには執行猶予付きの判決となりました。
交通事故の事件では、被害者が示談や謝罪に応じてくれる場合でも示談金等について注意が必要です。
なぜなら、交通事故の事件では、多くの場合、加害者が加入している保険から被害者の損害が填補されることになるので、被害者にお渡しするお見舞金の額があまりに高額になってしまうと、後の賠償金の額が減ってしまい被害者の方に逆にご迷惑をかけることになりかねないからです。
一方で、あまりに少額な提示は被害者を怒らせてしまい逆効果になってしまいます。
そうならないよう、今回も事前に保険会社に話をしたうえで金額を調整しお見舞金をお支払いしました。
また、被害者と交わす書面においても、お見舞金が損害賠償金とは別個の性質を持つものであることを明記し、民事での損害賠償に影響が出ないよう注意しました。
被害者がお見舞金を受けとってくれた場合、相対的に罪は軽くなる傾向にあります。
今回ご紹介したお見舞金以外にも反省や謝罪の気持ちを示す方法はあります。交通事故を起こしてしまったときは、何が一番良い方法かアドバイス受けるためにも一度弁護士にご相談いただければと思います。