ブレーキが間に合わず過失運転致死→禁錮1年4月 執行猶予3年

[事例 107] 交通事故 人身、死亡事故
性別 男性 相談に至った
経緯
・執行猶予にしてほしい
年齢 20代
職業 会社員
罪名 過失運転致死
弁護活動の結果 禁錮1年4月 執行猶予3年

背景

昨年夏ごろの夜、Aさんは直線道路を、ロービームで走行しておりました。しかし、Aさんは走行中に、歩行者が横断歩道でないところを横断し始めたことに気付き、急ブレーキをかけましたが、歩行者の存在に直前で気付いたことから、ブレーキが間に合わず、歩行者に衝突してしまいました。Aさんは、急いで車を止めて、歩行者に近寄り、状態確認後、(事故現場付近にいた人の力を借りて)救急車と警察官を呼びましたが、歩行者は頭を強く打って亡くなってしまいました。
その後、Aさんは被害者の遺族の所に謝罪に行くなどをしましたが、被害感情が極めて強く、許されることはありませんでした。そして、起訴をされてしまいました。

弁護士対応 - ご遺族の方々へ心からの謝罪を行った

本件は、起訴後からの受任です。Aさんは、何として執行猶予、それもできるだけ短期間の執行猶予を希望していました。
途中、被害者のご遺族の方が被害者参加をし、意見陳述をすることになりました。以前、Aさんが遺族の方々の所に行った際、被害者のご遺族の方々に、残念なことに言い訳の様な感じで捉えられてしまったようであり、ご遺族としてはその点が特にご納得ができないために被害者参加をされたようでしたが、逆にAさんは公判廷において被害者のご遺族がいらっしゃる前で心からの謝罪の言葉を述べることができました。

結果 - 地裁レベルでは下限である3年の執行雄付判決を獲得

結果として、裁判所もAさんの反省を感じてくれたためか、執行猶予期間は地裁レベルでは下限である3年で無事事件を終えることができました。

弁護士からのコメント

特に被告人質問や証人尋問などは沢山の方々が緊張をする場面ですが、尋問前に徹底的に事前準備したことが功を奏しました。
弁護人と一緒に練習をして、一度本番さながらに考えてみることによって、尋問本番でもうまく話せるようになります。Aさんも、単に答えを覚えるのではなく、練習の中で自身の言葉で述べる練習を入念に行っていたがゆえに、裁判官の心に伝わる言葉を述べられたのだと思います。