少年事件・住居侵入で現行犯逮捕→保護観察処分

[事例 84] 少年事件 少年事件
性別 男性 相談に至った
経緯
・家族が逮捕された
・示談したい
年齢 10代
職業 学生
罪名 住居侵入
弁護活動の結果 保護観察処分

背景

A君は他人の家に入り込んだことによる住居侵入罪で現行犯逮捕され、勾留されてしまいました。勾留質問日にお父様からのご相談でご依頼いただきました。
<少年のプライバシー保護のため、事件詳細の記載は差し控えさせていただきます。>

弁護士対応 - 身柄解放活動、被害者との示談交渉

相談時には身体拘束されていましたが、おそらく釈放されるだろうという見込みをお父様に伝え、まずは安心していただきました。その後、無事釈放の連絡が入りました。
次に被害者の方との対応を進めました。成人がこの事件を起こした場合、示談をすればほぼ間違いなく不起訴になりますが、少年の場合には審判を開かずに終わる、ということは稀です。ですので、示談が成人ほどには重視されないことは十分ご両親に説明したうえで、被害者の方と示談交渉を開始しました。
事件直後に謝罪を申し込めたことによって、それほど感情的ではなくお話を聞いていただけました。ただし、実際の犯行内容よりもっとひどいことをしようとしていたのではないか?という疑念をお持ちのようでしたので、少年にそんなつもりはなかったことを根気よく伝え、最終的には示談に至ることができました。
少年は過去にも犯罪行為に及んだことがありました。そのため審判不開始はないと判断し、不処分を目指して、家族内の調整及びストレスと向き合う方法等をアドバイスしました。調査官との面会でも、懸念されている点を把握し、フォローしました。

結果 - 保護観察処分

結果としては予想通りの保護観察処分でした。しかし、本人も両親もそのことを前向きにとらえ、しっかりと受け止めている様子でした。

弁護士からのコメント

最初は、ご両親とともに事務所を訪れた少年の表情は硬かったのですが、ご両親との関係が好転しだしてからは、笑顔が見られるようになりました。
少年事件では、捜査や審判への対応、示談交渉などの一般的な弁護活動とは別に、ご家族との関係の改善、少年の更生に向けた取り組みが重要となります。この点は少年事件の経験がある弁護士でないと分からない部分かと思います。
お子様の将来のためにも、お子様が逮捕されてしまったら、すぐ弁護士にご相談ください。