少年事件・盗撮→不処分
[事例 87] 少年事件 少年事件
性別 | 男性 | 相談に至った 経緯 |
・家族が逮捕された ・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい ・接見・差入れしたい |
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年齢 | 10代 | |||
職業 | 会社員 | |||
罪名 | 盗撮 | |||
弁護活動の結果 | 不処分 |
背景
A君のお父様がいらっしゃいました。「A君が電車の中で女性を盗撮して逮捕されたと連絡が来た。初めての経験だし、どのように対応したら良いのかが分からないので、極力問題が少ないように対応して欲しい。」とのことでした。私は少年事件に力を入れているので、対応する旨をお伝えしました。
<少年のプライバシー保護のため、事件詳細の記載は差し控えさせていただきます。>
弁護士対応 - 依頼後、A君とすぐに接見。家族によるサポートや監督を裁判官にアピール。
受任後、すぐにA君の面会に行ったところ、翌日の送検予定という情報を得ていました。そこで、それに備えて準備しました。
翌日に送検され、すぐに検察庁から家庭裁判所に送致されました。
家庭裁判所では、直前にA君と接見した内容を踏まえて、裁判官面談を行い、A君の家族のサポートが期待できることや、A君も家族の監督に服することを誓っていたということをアピールしました。
そうすると、裁判官も納得し、結果として観護措置を避けることができ、以後は在宅にて監督することになりました。身柄解放後も、私たちはA君とメールなどで連絡を取り、日記や謝罪文の作成に注力していました。
結果 - 観護措置を回避、不処分。
観護措置を回避することができ、結果的に不処分となりました。
今回で特筆すべきは、(1)裁判官面談を行って身柄解放につなげたこと、(2)解放後も日記の作成・謝罪文の作成を続けることで、事件に対する理解を深める努力をしたこと、この2点です。
少年自身は緊張のあまり、なかなか思う通り話せなくなっていましたが、我々の質問によって持ち直したところもありました。不処分となる事件では、犯罪を甘く見させないためにも、裁判官の追及がかなり強いことが多いです。このような場合、ご本人とご家族だけですと、追及に耐えられない可能性もかなりあります。また、家庭裁判所の専門家である調査官とは、1、2回しか面会できません。そのような場合、継続的に専門家が見ていくという状況を作っておいた方が、審判への対応準備や心の準備もできるものと思われます。