祭り会場にて友人複数人と殴る蹴るなどの暴行→少年審判で「不処分」に
[事例 349] 少年事件 少年事件
性別 | 男性 | 相談に至った 経緯 |
・家族が逮捕された ・示談したい ・起訴された・釈放してほしい |
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年齢 | 10代 | |||
職業 | 学生 | |||
罪名 | 傷害 | |||
弁護活動の結果 | 不処分 |
背景
ある日A君は、中学からの友人らと共にお祭りに参加しました。
その際に別の少年が、被害者となる者に対して以前から腹を立てていたので、殴る蹴るの暴行をしてしまいました。A君も、同じ仲間意識などから、被害者に対して殴るなどの暴行をしてしまい、被害者に傷害を負わせてしまいました。その結果、後日A君は警察に逮捕されてしまいました。
それを心配した母親が当事務所を訪ねられ、今後の示談や審判のことなどで当事務所に依頼されました。
弁護士対応 - 被害者への示談交渉
まずは、A君の身柄解放の活動を行いました。その結果、A君は逮捕から数日後には、警察の留置施設から出ることができました。
次に、被害者の方への連絡を行い、示談活動を行いました。その結果、示談についても成立しました。
そして、少年審判に向けての環境調整活動を行いました。ここでいう環境調整とは、少年審判の際、少年が少しでも軽い処分となるように、家庭環境の改善や学校との調整(通常は在学確保のための交渉)、さらには共犯の少年たちとの関係解消に向けての活動等を行うことを意味します。
これらの環境を調整することで、少年が今後再犯をしないで更生に向けて進むことができるようにしていきました。
結果 - 少年審判で不処分に
その結果、A君は、少年審判で「不処分」(何も処分を受けない一番軽い結果)を受けることができました。
少年事件で一番気を付けることは、少年の可塑性を信じて、立ち直りの機会を作り出していくということです。
一見これは、少年自身の問題と考えられるかもしれませんが、少年はやはりまだまだ未成熟な人間であり、周囲の大人や環境次第で今後の人生が決まってしまいます。
そのため、少年のご両親はもちろん、学校に通っていれば学校の先生、そして付添人である弁護士など、周囲の大人たちが皆で協力し、少年の立ち直りを信じて、少年が二度と犯罪に手を染めないような環境調整が極めて大事です。
少年も、なぜ自分が悪いことをしたと言われなければならないのか等と理解に苦しんだりもしますが、ゆっくりと腰を据えて話をしていくうちに、だんだんと理解も進み、もう二度と同じことをしてはならないのだという理解へと進んでいくことが多いです。
ですので、付添人である弁護士としても、少年の将来を信じて、今できることを探し出し、精一杯の弁護活動をすることで少年の立ち直りに寄与することができます。
このように少年事件は、少年にとって立ち直りの機会となるだけでなく、我々弁護士にとっても大変やりがいのある仕事なのです。