知人に対する多数回の暴行・傷害、恐喝→不起訴処分

[事例 126] 暴力事件 傷害、傷害致死
性別 男性相談に至った
経緯
・家族が逮捕された
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい
・示談したい
年齢 20代
職業 無職
罪名傷害、恐喝
弁護活動の結果不起訴

背景

成人になって間もないAさんの親御さんから、息子が友達に暴力を振るいケガをさせてしまい、逮捕されたとのご相談があり受任した件です。お金のやりとりに絡むものであるとのお話があり、逮捕の理由となる事実には挙げられていませんでしたが、恐喝罪での逮捕も予想される事案でした。

弁護士対応 - 謝罪文を作成、示談成立

受任後、拘束されているAさんから事情を聞いてみると、暴行は一回だけでなく、被害者からは100万円以上のお金を受け取っている、ということが分かりました。
身体拘束を解くために準抗告の手続を取りましたが、被害者が多数回にわたる暴行によってAさんを恐れており、激しい被害感情を抱いていることを理由に、裁判所は身体拘束が必要との態度を変えませんでした。
そのため、長期の身体拘束がされるおそれがあり、起訴された場合には重い量刑が下る可能性が高く、また被害感情が強いことにより示談交渉は難航することが予想されました。
被害者の感情を和らげるために、Aさんには反省の手紙を書いてもらうことにしましたが、Aさんは持病や身体拘束によるストレスにより落ち着きを失い、意思疎通が難しい状態になっていました。
しかし、弁護人は粘り強くAさんに語りかけ、気持ちを相手方への謝罪に向けさせるとともに、休日や夜間を含めて全部で10回に及ぶ接見を重ね、真摯な反省の気持ちを伝えるに足る手紙をAさんから受け取ることができました。
Aさんの手紙を得てからも、被害者の方が度重なる暴行により著しい心の傷を負っていたことから、示談交渉はすんなりとは進みませんでしたが、Aさんの親御さんが今後の監督を誓う手紙を書いてくれたり、傷害の被害のほかにその時点で罪には問われていない恐喝による被害をお償いすることも踏まえた示談金をご用意いただいたりしたことにより、被害者側のお怒りも少しずつ和らぎ、謝罪を受け入れ処罰を望まない旨の文言を含む書面を交わし示談を成立させることができました。

結果 - 不起訴処分を獲得

結果として、身体拘束こそ再逮捕を経てやや長期にわたったものの、逮捕勾留の理由となった傷害罪については不起訴処分を得、恐喝罪での立件も免れました。

弁護士からのコメント

当事者であるAさん本人から事実を聞きだし、気持ちを文章にしてもらうことが当初なかなか難しかったので、接見を重ねて信頼関係を築くことを心がけました。弁護人自身の夜間や休日のプライベートな時間は犠牲になりましたが、良い結果につながったことで報われたように思います。
謝罪文の作成は被害者の感情を和らげただけでなくAさん本人がこれまでの生活を考え直し今後のことを真剣に悩むことの手助けにもなったと考えています。Aさんが無事更生なされることを願っています。