職場同僚とのトラブルで傷害事件→被害者側との示談交渉の末、無事に不起訴

[事例 109] 暴力事件 傷害、傷害致死
性別 男性 相談に至った
経緯
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい
年齢 30代
職業 会社員
罪名 傷害
弁護活動の結果 不起訴

背景

Aさんは、職場同僚のBさん(50代女性)の勤務態度に腹を立て、Bさんの襟をつかんで押したところ、Bさんは転倒して打撲などの怪我を負いました。その現場を見ていた職場の上司などは、AさんとBさんの二人に、穏便に済ませるように言いましたが、結局、Bさんが警察に被害届を提出したため、刑事事件となってしまいました。幸い、Aさんは逮捕・勾留まではされませんでしたが、Aさんとしては、何とかBさんと示談をして、不起訴にしてもらいたいと考え、当事務所に刑事弁護を依頼することになりました。

弁護士対応 - 被害者側との示談交渉、示談金の分割払いを提案

本件では、当事務所に依頼する前に、既に、AさんとBさんの夫との間で、1度話し合いが行われていました。そのため、依頼を受けた担当弁護士は、さっそくBさんの夫と連絡を取り、示談の交渉を進めることにしました。当方から、示談金30万円で、支払いは10万円ずつの3回払いという示談案を提示しました。これに対して、Bさんの夫は「一度Bと相談してみる」「前向きに検討する」との回答でした。その後、なかなかBさんの夫から返答がなかったので、弁護士から連絡してみても、Bさんの夫とは全く電話がつながりません。そうしている間に、事件が検察へ送致され、担当検事から弁護士に対して、「いつになったら示談できるのか?」との苦情が来るようになりました。そこで、事情を説明したところ、担当検察官からBさん本人に連絡を取ってもらえることになり、その結果、弁護士とBさんが直接やり取りすることができるようになりました。そして、弁護士からBさんに対して、先ほどと同じく、示談金30万円で支払は10万円ずつの3回払いという示談案を伝えたところ、Bさんから快く了承をいただけました。

結果 - 無事に示談金の支払も済み、処分も不起訴となった

Aさんは約束通りきちんと示談金の支払を完了させ、本件は無事に不起訴となりました。

弁護士からのコメント

本件では、示談金の支払が分割払いとなりましたが、一般的に、被害者側としては示談金の分割払いは了承してくれません。本件では、被害者と加害者が会社の同僚という事情があったため、Bさんとしても示談金の分割払いに応じてくれたのだと思われます。