駅構内で男性とぶつかったことが原因で掴み合い、傷害で書類送検
[事例 134] 暴力事件 傷害、傷害致死
性別 | 男性 | 相談に至った 経緯 |
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい ・示談したい |
|
---|---|---|---|---|
年齢 | 40代 | |||
職業 | 会社員 | |||
罪名 | 傷害 | |||
弁護活動の結果 | 不起訴 |
背景
Aさんは駅の構内で見知らぬ男性とぶつかってつかみ合いになり、相手の男性の頭を壁にぶつけて怪我を負わせてしまいました。
Aさんは、逮捕はされなかったものの、そのまま警察署に連れていかれて取調べを受け、後日、検察庁に書類送検されてしまいました。検察庁から呼び出しがあり、検察官から取調べを受けることになりましたが、その取調べの前の段階で、Aさんご本人が当事務所に相談に来られ、弁護のご依頼をいただきました。
Aさんのご依頼は、被害者と示談をして不起訴処分にしてほしいというものでした。
弁護士対応 - 被害者に対して示談交渉を行う
ご依頼をいただいた後、早速、担当検察官から被害者の連絡先を教えてもらい、被害者に電話をかけて被害者との示談交渉を開始しました。
被害者の怒りはとても強く、最初に被害者に電話をかけた時点で、示談には応じないとはっきりと言われてしまいました。しかし、その後も何度か被害者に電話をかけ、示談に応じていただけなくとも、Aさんが示談のために準備した30万円を被害弁償金として受け取ってもらうようお願いしました。
最終的に、Aさんを許してはいただけないものの、30万円は受け取っていただけることになったため、被害者が指定した預金口座に30万円を入金しました。
なお、Aさんは被害者宛ての謝罪文を作成していましたが、被害者には受け取っていただけませんでした。
30万円を入金した後、被害者との交渉の過程や謝罪文を作成したものの被害者に受け取っていただけなかったことなどを報告書にして30万円の振込の明細と一緒に検察官に提出しました。
結果 - 示談は成立しなかったが、不起訴処分に
結果として、Aさんは不起訴処分となりました。
今回の事件のように、被害者の被害感情が強く、示談を成立させることができない場合もあります。
そのような場合でも、可能な限りの被害弁償金を準備し、被害者宛ての謝罪文を作成して、それらを被害者に受け取ってもらうように努力すれば、今回の事件のように示談が成立しなくても不起訴処分になることがあります。