刑事事件弁護

賭博罪の成立要件とは?少額の賭け事、麻雀も犯罪になる!

賭博罪の成立要件とは?少額の賭け事、麻雀も犯罪になる!

【この記事を読んでわかる事】

  • 賭博罪とは?どんなことが犯罪になり得るのか?
  • パチンコ・競馬・競輪・競艇等のギャンブルはなぜ問題ないのか
  • 賭博罪が成立する身近な例

 

一般の方は、賭博罪という犯罪類型があること自体ご存じないかもしれません。賭博(要するにギャンブル)は犯罪なのです。

では、賭博はなぜ犯罪とされているのでしょうか?なぜ処罰しなければならないのでしょうか?

この点について、判例や学説の多くは、賭博によって「労働による財産の取得という国民の健全な経済生活」が侵害されると言っています。

要するに、賭博を自由に認めてしまうと、我々が真面目に働いてお金を稼ぐことをしなくなり堕落してしまうため、賭博行為は犯罪として処罰されるのです。

そうすると疑問に思うのが、パチンコ・競馬・競輪・競艇等のギャンブルは適法とされている点です。

実は、これらいわゆる公営ギャンブルについては、それぞれについて法律があり(風営法・競馬法・自転車競技法・モーターボート競走法)、それらによって適法とされているのです。

今回は「賭博罪」について弁護士が解説します。

1.賭博罪の種類

賭博罪には以下の3種類があります。

(1) 単純賭博罪

刑法185条は、「賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。」と規定しており、単純賭博罪に懲役刑はありません。そして、「賭博」といえるためには、結果が偶然の事情に左右されることが必要であるとされています。

また、同じく、刑法185条は「ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。」と規定しており、この場合には処罰されません。

そして、「一時の娯楽に供する物」とは、軽微な価値しかない物を指すといわれています。

そのため、例えば、お菓子1個を賭けてジャンケンをするような場合には処罰されません。

(2) 常習賭博罪

刑法186条1項は、「常習として賭博をした者は、3年以下の懲役に処する。」と規定しており、単純賭博罪とは異なり、常習賭博罪の場合は懲役刑が科されます。

そして、判例は、常習的に賭博をしたかどうかは、賭博行為の種類、賭けた金額等を総合して客観的に判断するとしています。

この判例の判断基準からすると、賭博をした者自身に賭博を好む習癖があることは、必ずしも必要ないことになるため、注意が必要です。

要するに、賭博を好む習癖がなくても、賭博の種類や賭け金によっては常習性があると判断されることもあるということです。

(3) 賭博開帳罪

刑法186条2項は、「賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、3月以上5年以下の懲役に処する。」と規定しています。

この「賭博を開張し」とは、要するに、闇カジノを運営した場合を指し、この場合には3か月以上5年以下の懲役刑が科されることになります。

2.このような場合でも賭博罪が成立するのか?

プロ野球の試合結果を賭けの対象として金銭を賭けた場合でも賭博罪は成立するのか?プロ野球の試合は、選手の能力によるので、偶然に左右されるものではないため、賭博罪にはあたらないのではないか?

→この場合にも賭博罪は成立します。判例は、野球などのスポーツであっても、選手の能力だけでなく、結果は運にも左右されるため「賭博」にあたると判断しています。

 

闇カジノでディーラーとしてトランプやチップを配っただけでも賭博罪は成立するのか?自分自身がお金を賭けているわけではないので、賭博罪にはあたらないのではないか?

→この場合にも賭博罪は成立します。判例は、このような場合、カジノのディーラーは賭博開張罪の幇助犯にあたると判断しています。

3.賭博罪のご相談も泉総合法律事務所へ

これまで賭博罪の概要を説明してきましたが、身近な例だと、雀荘でお金を賭けて麻雀を打つ行為も立派な賭博罪ですので、注意しましょう。実際に、これで逮捕・勾留されてしまった方もいます。

警察に賭博罪の嫌疑をかけられてお困りの方、是非泉総合法律事務所にご相談ください。