電車内で痴漢をしてしまい書類送検→示談・不起訴

[事例 129] 性・風俗事件 痴漢
性別 男性 相談に至った
経緯
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい
・示談したい
年齢 20代
職業 会社員
罪名 迷惑防止条例(東京都)違反
弁護活動の結果 不起訴

背景

電車内で痴漢行為を行ったAさんは、被害者から駅員に突き出され、警察を呼ばれてしまいました。Aさんは逮捕されることはありませんでしたが、後日、検察庁に送致されてしまいました。

Aさんご本人が当事務所に相談に来られ、弁護のご依頼がありました。Aさんは、被害者と示談をして起訴されないようにしたいと話していました。

弁護士対応 - 様々な質問をされるなか示談交渉を行った

ご依頼を受けた後、早速、担当検察官に依頼して被害者の連絡先を教えてもらい、被害者との示談交渉を開始しました。

示談交渉の中で、Aさんからの再被害を心配する被害者は、Aさんの居住地や勤務先、生活パターンなどについて様々な質問をしてきました。被害者からAさんに関する質問がある程度なされることは想定しており、事前にAさんとの間でどの範囲まで答えるべきかを打ち合わせた上で示談交渉に臨んでいましたが、予想以上に様々な質問がされたことから、示談交渉の途中に一旦中座してAさんに電話をし、電話での打ち合わせをした上で再度、被害者との示談交渉に戻りました。

最終的に、Aさんがどうしても伝えてほしくないと要望した事項を除いてすべて被害者側に伝えました。

結果 - 不起訴処分を獲得

その結果、何とか被害者に納得していただき、示談を成立させることができました。なお、示談金の額は30万円とすることで合意しました。

示談書とともにAさんを不起訴にするよう求める意見書を担当検察官に送付したところ、Aさんは不起訴処分となりました。

弁護士からのコメント

今回の事件のように、示談交渉の際に、再被害を心配する被害者から加害者に関する情報の開示を求められることがしばしばあります。

加害者側のプライバシー等の問題もあることから、どの程度まで加害者に関する情報を被害者に開示するべきかは非常に悩ましいところですが、一般論としては、ある程度幅広く情報を提供しないと被害者側の納得が得られず、示談成立に至らないことが多いといえます。