朝の満員電車で痴漢→被害者と示談をして不起訴処分となり、懲戒免職を免れた

[事例 4] 性・風俗事件 痴漢
性別 男性 相談に至った
経緯
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい
・示談したい
年齢 20代
職業 公務員
罪名 東京都迷惑防止条例違反
弁護活動の結果

背景

Aさんは、朝の通勤時間帯、満員電車に乗っていました。Aさんが満員電車で少し動いた際、Aさんの手が被害女性のおしりに触れてしまい、Aさんはそのまま被害女性のおしりを触り続けてしまいました。Aさんは電車を降りる際に取り押さえられ、事件当日警察の取調べを受けましたが、自らの痴漢行為を認めていたこと、身元がしっかりしていたことなどから、逮捕はされませんでした。
その後、Aさんから、示談をして不起訴処分にしてもらいたい、ということで依頼を受けました。

弁護士対応 - 低額での示談金成立、依頼人と密に連絡を取り続けた

Aさんに前科前歴はなく、不起訴処分を目指して弁護活動を行いました。
被害者との示談交渉においては、相手方から、「電車が怖くなり引越しをしたので引越し代を出してほしい」というような要望もありました。しかし、もし引越し代を出すとなると、数十万円単位で示談金額が膨らんでしまいますので、粘り強く交渉を続けました。結果として、二度と相手方に近づかないことを約束したうえで、引越し代を含めない金額で示談が成立しました。
また、Aさんは公務員だったため、本件の結果によっては懲戒免職処分となるおそれがありました。そのため、Aさんの勤務先とも密に連絡を取りました。その結果、Aさんの退職は避けられなかったものの、懲戒免職処分を免れることができました。

結果 - 不起訴処分、懲戒免職処分を回避

示談が成立した結果、不起訴処分を得ることができました。また、公務員であるAさんの懲戒免職処分を回避することができました。

弁護士からのコメント

示談交渉の金額設定にあたっては、なるべく適正な金額になるように心がけています。もちろん、相手の方がいることなので、常にそうなるともかぎりませんが。
今回は、引越し代を出すかどうか、ということが争点になりました。引越し代については、たとえば一人暮らしの女性宅に住居侵入をしたような場合は、もうその家に住めないということで、引越し代を出すことはありえます。
しかし、今回のような電車での痴漢事件においては、Aさんが使う路線を変えるなどすれば、再び出会ってしまうことを避けられるのが一般的です。したがって、今回は引越し代を支払うことなく、電車に乗る際の不安を解消することで示談に応じてもらうことができました。