盗撮目的で建造物侵入→略式起訴罰金、盗撮については立件されず

[事例 112] 性・風俗事件 盗撮
性別 男性 相談に至った
経緯
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい
・示談したい
年齢 30代
職業 会社員
罪名 建造物侵入罪、千葉県迷惑防止条例違反
弁護活動の結果 略式罰金

背景

Aさんは、盗撮をする目的でスーパーの女子トイレに侵入し、スマホで他の個室を盗撮しようとしました。しかし人に見つかり、Aさんは警察に逮捕されてしまいました。幸い2日後に釈放されましたが、警察には建造物侵入だけではなく、盗撮も疑われていました。Aさんは、今後自分がどうなってしまうのか恐怖を感じました。処分を軽くしたい、可能であれば不起訴にしたいとのご希望から当事務所にご来所されました。

弁護士対応 - 盗撮の罪と建造物侵入罪を分けて対応策を検討、被害者との示談交渉

まず、建造物侵入罪と盗撮の罪(迷惑防止条例違反)については分けて対策は考えました。建造物侵入罪の被害者はスーパーであるため、スーパーに対して直ちに謝罪および示談することを検討しました。盗撮の罪については、被害者が存在し、その被害者が一定程度特定される必要があるので、まずは様子を見て、被害者が存在する場合には直ちに連絡を取り、示談することを検討しました。
直ちにAさんに、店に対する謝罪文を書いてもらい、示談金を準備してもらいました。弁護士の方では、まず店に謝罪をしたうえで、交渉を試みました。弁護士の方で粘り強く店側に謝罪し、示談をお願いしました。しかし、店側の方針から受け入れてもらえず、作成した謝罪文は検察官に提出することにしました。

結果 - 盗撮での起訴回避、建造物侵入罪は罰金で終了

盗撮については、特に起訴されることはありませんでした。
一方、建造物侵入の罪について略式起訴で、罰金のみで終わりました。

弁護士からのコメント

Aさんの要望である不起訴処分は、店側と示談するのが不可欠でした。しかしながら最近は、店側も犯罪に対する認識が厳しく、示談ができない場合が多い状況です。したがって、弁護士としては当初から、弁護士をつけても示談ができない場合もあり、場合によっては処分が変わらない場合もありうる点は伝えました。その点についてAさんにもご了解をいただきました。Aさんとしてはとにかく謝罪したいとのことでした。弁護士から店に深く謝罪をさせていただきました。
結果的に、店側や検察官に謝罪や反省、弁償の意思を伝えられ、ご本人の「謝罪をしたい」との要望をかなえることができました。