自転車同士の事故を起こし警察からひき逃げ事件と言われた
[事例 187] 交通事故 ひき逃げ
性別 | 女性 | 相談に至った 経緯 |
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい | |
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年齢 | 30代 | |||
職業 | 会社員 | |||
罪名 | 過失運転致傷、道路交通法違反 | |||
弁護活動の結果 | 不起訴 |
背景
Aさんは、ある日、側面から急に飛び出してきた自転車Bさんとの間で事故を起こしてしまいました。Bさんは、その直後謝罪の言葉をAさんに伝えていました。
Aさんは、取りあえずAさんの家族を呼び、対応しました。もっとも、Aさんは用事があったことから事故現場を少しの間離れてしまいました。
Aさんは用事から事故現場に戻った後も、それほど問題ありませんでした。
しかし、後日、Bさん側がAさんのせいで事故が起きたと言い出したり、逃げたつもりもなくても警察からひき逃げ事件だといわれたことから、不安を覚えてご来所されました。
弁護士対応 - 事件の関係書類を保険会社から収集し、意見署を作成
まずは、事件の関係書類を保険会社などから集めることをしました。そして、Aさんには、状況が固まるまで黙秘を指示しました。
そうしたところ、資料を見てみると、Bさんの言っていたことや目撃者とされる人の言っていることがいろいろおかしいということが分かってきました。
それらを基に意見書を作成したところ、Bさんの供述の信用性に影響を与えたためか、検察官もBさんの言っていることは信用できないということになりました。
結果 - 不起訴処分に
結果として、過失運転致傷が嫌疑不十分となったため、ひき逃げとされたものがひき逃げではなくなりました。
単純な道路交通法違反となり、その他特段交通違反などもないことから、不起訴処分となりました。
まず、Aさんの言い分を確認した上で、すぐに保険会社から資料の取り付けをして、それぞれの言い分の調査を始めました。
また、それぞれの言い分を基に、車の制動距離等を確認したところ、Bさんの主張であればその様な動きはないだろうということが明らかになりました。
そこから、意見書を作っていき、処分前に検察官に確認して貰ったため、検察官としても処分に際し信用性の吟味については慎重になったのだと思います。
結果として、一番いい結果に落ち着きました。
証拠や主張の精査という基礎的な点について、丁寧に検討することが大事なのだと改めて思いました。