仕事で運転していたトラックで死亡事故を起こしてしまった→執行猶予

[事例 70] 交通事故 人身、死亡事故
性別 男性 相談に至った
経緯
・家族が逮捕された
・起訴された・釈放してほしい
・執行猶予にしてほしい
・接見・差入れしたい
年齢 50代
職業 会社員
罪名 自動車運転過失致死
弁護活動の結果 執行猶予

背景

Aさんが仕事で大型トラックを運転しているときに、車線変更をしようとして、原付に乗っていた被害者と接触してしまい、転倒した被害者が死亡してしまったという事件。

弁護士対応 - 被害者遺族との示談交渉、交通事故回避が困難だった旨の主張

被害者遺族との示談交渉が主な弁護活動となりましたが、Aさんが勤務する運送会社の保険会社と協力しながら交渉を行いました。対人無制限の保険だったことから被害弁償や慰謝料は全額保険会社から支払われましたが、これに加えて、Aさん自身も慰謝料100万円を用意しました。しかしこれについては、被害者遺族から受け取りを拒否されてしまいました。
裁判にて行った弁護活動は、上記被害弁償の経緯の主張に加え、Aさんにとって、被害者との接触を回避することがどれだけ困難だったかを説明しました。このために、実際の事故現場の検証や、運転していたトラックに実際に乗ってみて視界やミラーの写り具合も検証しました。

結果 - 執行猶予判決を獲得。

示談交渉の結果、被害者遺族からお許しをいただくことはできませんでしたが、Aさんにとって被害者を避けることがいかに困難だったか、そしてAさん自身一貫して犯行を認め誠実に示談交渉に臨み、定期的に事件現場に花を添えご冥福をお祈りしたことを裁判において主張し、これらが認められたことで、被害者死亡という重大な結果にもかかわらず、執行猶予付きの判決が得られました。

弁護士からのコメント

裁判において、被害者遺族も参加する中、被害者に責任を押し付けるような主張にはしないようにしながら、Aさんの責任が大きくはないことを主張する、という点に特に神経を使いました。これがまさしく判決にも反映されたのではないかと思っております。