勤務先に業務上横領が発覚、警察へ通報される前段階で弁護士相談

[事例 65] 財産事件 横領、背任
性別 男性 相談に至った
経緯
・前科をつけたくない・不起訴にしてほしい
・示談したい
年齢 30代
職業 会社員
罪名 業務上横領
弁護活動の結果 刑事事件化防止

背景

Aさんは会社のある部門を担当しており、受託先から現金を受け取る権限があった方でした。お客さんから受託金の入った封筒を受け取ったあとで、一度目に100万円、二度目に150万円を封筒から抜き取ったという事案です。
Aさんは勤務先の上司との人間関係に悩んでおり、そのストレスから犯行に及んでしまいました。
警察に通報される前の、横領が勤務先に発覚した段階でご相談に来られ、ご依頼いただきました。

弁護士対応 - 被害者である勤務先との早期示談交渉

受任後、すぐに勤務先との示談交渉を開始しました。警察が認知する前の事件でしたので、Aさん家族と一緒に謝罪に伺い、かなりの遠方ではありましたが、複数回面会し謝罪の場を設けることで、示談をすることができました。

結果 - 被害届提出を阻止、刑事事件化を未然に防止

示談していただいたことで、勤務先から被害届も出されず、刑事事件化することを防ぎました。

弁護士からのコメント

今回の事件は、横領額が3ケタであるため、被害届を出された場合には、起訴されることはまず避けられない事案でした。そのため、被害届を出される前に、示談をする必要がありました。
実際に示談の場所に行ってみると、被害にあった勤務先の社長はAさんに裏切られたという気持ちや、土地柄から弁護士への忌避感もあり、当初はこちらの話を聞き入れてくれませんでした。
ただ、面会を重ねる中で、誤解を解くことができ、被害会社社長は被害額を弁償すれば許し、被害届を出さないと仰ってくれました。
その結果、そもそも被害届を出されず、刑事事件になることを防ぎ、被害額だけの弁償で済んだという事案です。