財産事件 [公開日]2020年8月14日[更新日]2023年4月13日

窃盗で捕まったら弁護士に相談すべき理由と弁護士費用相場

窃盗」は犯罪です。窃盗事件で逮捕された場合、長時間に及ぶ身体拘束が行われる可能性があります。
また、窃盗罪で起訴された場合には、前科がついてしまう可能性が非常に高いです。

これらの事態を回避するためには、弁護士に刑事弁護を依頼すべきです。

もっとも、弁護士に依頼しようか悩んでいる人の中には、「加害者側なのに、弁護士に依頼しても良いのだろうか?」「弁護士費用はどのくらいかかるのだろうか?」と不安に思う方もいるでしょう。

この記事では、窃盗で捕まった場合に被疑者・加害者が弁護士に相談すべき理由と、弁護士費用相場についても説明します。

1.窃盗罪と刑罰

窃盗罪は、人の物を奪った場合に成立します。

刑法235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

例えば、友人の財産を奪ったり、宝石店で宝石を盗んだりしたケースは窃盗罪で処罰されることになります。もちろん、万引き行為も窃盗罪にあたります。

たかが窃盗と考える方もいるかもしれませんが、窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」となっており、刑務所に収監される可能性がある重大な犯罪です。

2.窃盗で捕まった場合の弁護士によるサポート

窃盗をした場合、現場で店員に現行犯逮捕されたり、警察が後日家に来て通常逮捕されたりすることがあります。

窃盗で逮捕された場合、早急に弁護士に相談すべきです。それは以下の理由によります。

(1) 勾留を避けられる

逮捕された場合、後に勾留が続く可能性があります。勾留とは、逮捕に続いて行われる長期の身体拘束を言います。

逮捕による身体拘束は2~3日ですが、勾留は原則10日間、場合によっては20日間も身体拘束されることもあります。

弁護士は、検察官や裁判官に働きかけ、この身体拘束から早期に釈放されるための弁護活動を行います。

(2) 起訴を防ぐ

日本の刑事司法では、証拠が十分に出揃ってから起訴が行われるため、有罪率が約99%と言われます。そのため、起訴されたらほぼ確実に有罪判決となり、前科がついてしまいます。

これを避けるためには、検察官にそもそも起訴処分ではなく「不起訴」処分としてもらうように働きかける必要があります。
このために、弁護士は後に説明する被害者との示談交渉などを行います。

(3) 刑事裁判となった場合に実刑を避ける

刑事裁判となった場合には、刑務所に収監されることを避けるため、罰金刑や執行猶予付き判決となるように弁護活動を行います。

いずれにせよ前科はついてしまいますが、実刑を避けすぐに社会復帰できることは大きなメリットです。

(4) 被害者と示談をする

上記のような事態を避けるためには、逮捕されてからなるべく早い段階で被害者と示談することが重要です。
示談が成立して示談金を支払い、作成した示談書を検察に提出した場合、勾留を回避できたり、検察官が不起訴処分としたりする可能性が高まります。

また、仮に起訴処分になっても、被害者との示談が成立していれば、罰金刑に留まる、執行猶予付きの判決となる、仮に実刑でも量刑が軽くなる(刑期が短くなる)ことが期待できます。

被害者との示談交渉は弁護士に依頼することをお勧めします。これは以下の理由によります。

  • 被疑者が逮捕等の身体拘束されている場合、自ら被害者と示談交渉するのは不可能である
  • 警察は被疑者やその家族には被害者の連絡先を教えてくれないが、弁護士に限り連絡先の提供を受けられる可能性が高い
  • 弁護士以外の方は示談交渉の経験がないため、示談の適切な方法・流れがわからない
  • 当事者同士が顔を合わせると、更なるトラブルになる可能性がある
  • 万が一、相手が不当な示談金を請求してきた場合、示談金の相場を知っている弁護士なら、適切な額の示談金で示談を成立してもらうよう働きかけることができる
  • 相手が示談交渉に応じてくれない場合、弁護士は贖罪寄付(一定金額を寄付して犯罪被害者のために役立てること、検察官は被疑者に有利な事情としてこれを扱ってくれる)など他の方法で減軽を目指してくれる
  • 一般の方では適切な内容の示談書を作成できない

3.窃盗の弁護士費用相場

弁護士費用は、依頼する弁護士事務所により異なってきます。
したがって、弁護士に相談することを考えている方は、その弁護士事務所に依頼するとどのくらいの料金がかかるのかについて、あらかじめ調べる必要があります。

弁護士費用といっても内訳は様々です。
以下では、弁護士費用の内容と、それぞれの相場について説明します。

相談料

弁護士に弁護を依頼する際に、まずは法律相談をしようと考える方は多いと思います。この相談に費用がかかり、相場は1時間あたり5,000円〜1万円程度です。

もっとも、現在では初回無料相談等を行っている弁護士事務所も少なくありません。泉総合法律事務所もその一つです。

着手金

着手金とは、依頼を受けた弁護人が事件に取り掛かるための費用です。依頼と同時に支払うことになり、結果に関わらず返還されません。

着手金の相場は、20万円~40万円となります。
容疑を否認している、又は、事件が複雑な場合はより高額な着手金がかかる場合もあります。

また、起訴前弁護と起訴後弁護をわけて着手金を設定していることもあります。

成功報酬

弁護活動の結果得られた成果に対する報酬です。この場合の成功とは、無罪判決、刑の減軽や執行猶予、不起訴などを獲得した場合等を主に指します。

成功報酬の相場は、30万円〜40万円です。もっとも、着手金の場合と同様に、否認事件であったり、事件が複雑だったりする場合には、成功報酬も高額となる場合があります。

日当・実費

日当とは、遠方への出張、接見、裁判への出席などがあった場合に発生する費用です。日当を請求するか、また金額がいくらかは事務所ごとに大きく異なるので、その事務所の基準を確認してみましょう。

また、実費とは、弁護人の交通費、コピー代、資料収集費用等、実際に発生する経費です。実費は事案により額が大きく異なりますが、基本的にはさほど高額にはならないでしょう。

なお、泉総合法律事務所の刑事事件弁護費用は、下記のようになっております(※金額は全て税別です)。

着手金:22万円〜
報酬金:33万円〜
接見日当:3.3万円/1回
公判日当:3.3万円/1回
緊急接見費用:5.5万円
弁護士費用のご案内

4.窃盗に強い弁護士をお探しなら泉総合法律事務所へ

窃盗に限らず、弁護士に刑事弁護を依頼する場合、弁護士費用が必要になります。刑事事件の弁護士費用相場は合計50万円を超えることもあり、かなり高額になる可能性もあります。

しかし、弁護士に依頼することで自己の不利益を避けることができる可能性が大きく高まります。
仮に弁護士に相談せずに、長期の身体拘束がされたり、起訴・実刑となったりした場合、前科がつき、被疑者の将来に大きな影響を与えます

これらの事態を避けるためにも、窃盗で捕まった場合、本人やその家族の方は早急に刑事弁護経験豊富な泉総合法律事務所の弁護士にご相談ください。
刑事事件に関するお悩みは無料相談が可能となっております。

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