刑事事件の流れに関する質問

接見とは?

接見とは、身柄拘束をされている被疑者または被告人が、収容されている施設内で、外部の者と面会することを言います。弁護人はもとより、家族や友人なども接見は可能ですが、家族や友人などの接見(一般面会)には一定の制約もあります。
  
一般面会とは?
家族や友人などとの接見は一定の制約を受けます。これは、一般面会は「法令の範囲内」で認めると規定されているからです(刑事訴訟法80条)。
制約としては以下のような事柄があります。

    • 接見する際に立会人が付きます。
    • 接見時間に制約があります。

    警察署で逮捕や勾留などで身柄拘束されている場合には、逮捕段階では通常家族など弁護士以外は接見できません。逮捕後に勾留された段階になって、平日例えば午前10時から午後4時まで(警察署により異なります)で1回について15分間、1日1回1組(3人まで)のみ接見できることになっていますが、詳細は警察署の留置管理課にお問い合わせください。

    • 逃亡や罪証隠滅すると疑うに足りる相当な理由がある場合には、検察官の請求により裁判所が接見を禁じることができます(刑事訴訟法81条)。これを接見禁止処分といいますが、勾留となった場合にこの接見禁止処分がつけられることがあります。通常は共犯事件で接見禁止処分がつけられます。共犯事件以外では通常接見禁止処分がつけられることはまずありません。接見禁止処分がつけられますと弁護士以外の一般の方は家族と言えども接見することはできません。ただし、家族の場合には証拠隠滅などの恐れがないので、弁護士(弁護人)が裁判所に対して接見禁止一部解除請求をすることで家族の方は被疑者被告人に接見することができることが通常です。もっとも家族でも事件に何等かのかかわりがあれば接見禁止解除は認められません。

  
弁護人(弁護人となろうとする者含む)の接見は?
接見に関して特に制約を受けることはありません(但し、物理的な理由で直ちに接見ができないことはあります)。接見禁止の決定が出ている場合でも弁護人は接見が可能です。接見は弁護活動を進める上で重要な権利であるからです。警察署で逮捕され留置されている場合や勾留されている場合には、弁護士は土日祝日深夜など24時間被疑者被告人と接見できます。被疑者被告人から弁護士が刑事弁護の依頼を受けて弁護人になっている場合には被疑者被告人は留置管理課の警察官を通して弁護人に接見要請をいつでもすることができます。そうすると警察官は弁護人の事務所に連絡をして被疑者被告人の接見要請を伝えてくれますが、深夜や土日祝日などは弁護人に連絡が取れないのが通常です。

警察署で留置さている場合は以上ですが、拘置所の場合には東京拘置所ですと平日午前8時30分から4時(11時30分から12時30分除く)までに限って弁護士は被疑者被告人に接見できることになっており、土日祝日や上記時間帯以外は一部の例外を除き、弁護士と言えども接見をすることはできないルールとなっています。

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