刑事事件の流れに関する質問
弁護士に接見を依頼するメリットはなんですか?
弁護士接見には以下のようなメリットがあります。
①逮捕直後から接見ができます。ご本人が逮捕されてから勾留されるまでの間(約3日間)、ご家族などであっても面会をすることは通常認められません。土日も面会できませんので、場合によったら5日間面会することができないこともあります。これに対し、弁護士であれば逮捕直後から接見をすることができます。接見は土日夜間、24時間接見ができることになっていますので、弁護士が接見することで逮捕された被疑者の容疑や今後どうなるのかなどを逮捕された被疑者の承諾があれば(守秘義務との関係からです)、弁護士が伝えることができますし、伝言なども証拠隠滅などの恐れがなければ伝えることができます。なお、これは警察署で逮捕されて留置されている場合で、拘置所は東京拘置所ですと平日の午前8時30分から午後4時(11時30分から12時30分を除く)までに限られますが、拘置所に留置されることは極めてまれなケース(特捜部事件など)です。
②弁護士の場合、重複しますが、曜日や時間帯・面会時間の制限なく接見ができます。ご家族などの場合、平日の決まった時間帯(通常9時~12時、13時~17時)しか面会をすることができず、場合によったら取り調べの関係で面会できない日もあります。1回の接見時間も通常15分~20分程度に制限されるとともに1日1回1組(3人まで)に制限されます。これに対し、弁護士は土日祝日や深夜早朝を問わず、時間の制限なく面会をすることができます。
③弁護士は逮捕や勾留された被疑者と警察官の立会いなく接見ができます。ご家族などの場合、面会の場に警察官が立ち合い、話の内容を記録されまし、事件内容に関して話すと立ち合いの警察官から面会を中止されることがあります。弁護士の場合には、警察官の立ち合いなく接見ができるため、被疑者は気兼ねなく話をすることができ、事件の内容や今後の方針などについて綿密な打ち合わせをすることが可能です。
④接見禁止がついても接見ができます。証拠隠滅が疑われる事件(共犯事件)などでは検察官の請求によって裁判所の判断で接見禁止がつけられます。そうなると、ご家族であっても面会が認められなくなることがあります。この点、弁護士は接見禁止が付いていても接見をすることができるため、ご家族に代わって本人と連絡を取ることなども可能です。なお、接見禁止処分がついた場合には、刑事弁護を依頼された弁護士(弁護人)が接見禁止処分の一部解除申請を裁判所に行い、裁判所は通常家族であれば一部解除してくれます。これは弁護士しかできませんので、接見禁止処分がついた場合には弁護士に刑事弁護を依頼することをお勧めします。