財産事件に関する質問
Q
刑事裁判で、税理士の詐欺罪が認められた場合 税理士資格に対する影響はあるのでしょうか。
A
詐欺罪が裁判所において認められてしまった場合には税法違反の罪ではないので(税理士法4条)、条文上の欠格事由には当たりません。
しかし、詐欺罪は他人の資金に関する犯罪であるので、税理士の信用又は品位を害するような行為(同法37条)に当たると思われます。そうすると、条文上明確な欠格事由には当たらなくても、一般懲戒事由(同法46条)に該当してしまいますので、戒告、1年以内の税理士業務の停止、税理士業務の禁止のいずれかの処分を受けることとなります(同法44条)。
1年以内の税理士業務の停止及び税理士業務の禁止のいずれかの処分を受けた場合、日本税理士連合会によって、登録抹消がなされてしまいます(同法26条1項4号)。
この場合、税理士資格が失われることとなります。なお、他の士業においても基本的には考え方は同じものと思われます。