軽傷・重傷の傷害事件の刑事弁護(示談、釈放活動)について

傷害

軽傷・重傷の傷害事件の刑事弁護(示談、釈放活動)について

傷害事件を起こしてしまった場合、酔っ払っいて覚えていないと否定するかしないか、相手が軽傷か重傷か、お互いに暴行を加えていたか一方的だったか、など、様々なパターンがあり、それにより弁護方針も異なってきます。

ここでは、それらの傷害事件の刑事弁護について解説します。

1.傷害事件で後日逮捕

「飲み屋で酔っぱらっていたら近くの人が絡んできたのでつい殴ってしまいました。怖くなって飲み屋から逃げ出したのですが、どうしたらいいでしょうか?」

こんな質問をたまに受けます。

殴られた人が警察に被害届を出し、医師の診断書を警察に提出すれば傷害罪として警察は捜査を開始します。ケガの程度がかなりの重症であれば、街の治安のために警察の捜査の力の入れようも本格的なものになります。

かつて刑事弁護の依頼を受けたケースでぼやかして言及しますと、同じようなケースで単に殴ったにとどまらず、ひどく暴力を加えて被害者が大けがをした事案がありました。もちろん被害者は警察に被害届を提出し、医師の診断書も提出しました。幸い後遺症はありませんでしたが、かなりの大けがで、傷害の部位から再発が懸念されるような重症でした。

警察は店内や道路などの防犯カメラに加え、最寄り駅の防犯カメラを解析し、更にSUICAの使用履歴の分析などをして被疑者にたどり着き、数か月後に令状逮捕にこぎつけたのです。

2.重傷の傷害事件の刑事弁護

この傷害事件では、家族が大まかな状況しか分からず、単に「警察に逮捕されて留置場に留置されている」程度しか分からない状況で当所に弁護依頼をされました。

一番肝心なのは傷害の程度で、軽症ならば、逮捕から48時間後に検察庁に送致されますが、その後の検察官の取り調べに先立ち弁護士が釈放に向けての意見書を提出するなどして勾留請求をせずに釈放するように働きかけることで、釈放されることも多くあります。

傷害の程度が重傷の場合

しかし、傷害の程度が重傷ですと釈放は難しくなり、示談できなければ略式の罰金刑ではなく、起訴・正式裁判の可能性が高くなります。また、一方的に傷害行為を働くケースもありますが、被害者も何らかの働きかけを被疑者に対してすることもありえますので、そうなると被害者と被疑者の言い分が異なってきますので、被疑者は一部否認の形を取ることもあるかと思います。

この事件では、検察官に勾留請求をしないよう働きかけましたが勾留請求となり、その後の勾留請求を審理する裁判官に対しても弁護士の意見書などを提出して釈放を働きかけましたが、勾留決定となりました。それでもあきらめずに、準抗告(3名の裁判官からなる裁判所に対して別の裁判官の勾留決定の取り消しを求めて裁判を提起すること)をしましたが、棄却されました。

準抗告の棄却決定では、傷害の程度が重大であったことや被疑者の弁解が被害者や目撃者の証言と食い違うこと、逃亡の恐れがあることを棄却の理由としておりました。

3.勾留後、勾留中の示談活動

被疑者が10日間の勾留となると、逮捕とあわせて2週間近く身柄拘束され、かなりの期間欠勤となります。会社の方は家族から「酒での出来事で警察沙汰になった」と連絡して待ってもらうことになりましたが、傷害の程度が重かったので、起訴・正式裁判の可能性もあると判断しました。そうなれば保釈までさらに勾留されることや、(初犯なので執行猶予が付く可能性が高いとは言え)懲役刑で前科がつくことになりますので、それは何とか避ける必要があると弁護士も家族も考えました。

勾留阻止を働きかけた検察官が担当検察官だったことから、すぐに被害者の連絡先を検察官から当所の弁護士に教えてもらいました。その後、直ちに弁護士から被害者に連絡を入れ、10日間の勾留期間内での示談成立を目指して被害者に連絡をとりました。

傷害の程度が重傷でしたが、傷害事件から数か月経過して傷害も治癒しており、被害感情も多少和らいでいたように思えました。被害者の代わりに謝罪するとともに謝罪の手紙を渡して、被疑者の事情もある程度汲んでいいただき、何とか示談をまとめさせていただきました。

不起訴で解雇されず

翌日、示談書を検察官に提出し検察官の上司の決裁を得て、その日に勾留取消となり、釈放され、会社は解雇とならずに元通り出勤することができるようになりました。刑事処分は後日不起訴となりました。

この重症の傷害事件では、示談できなければ、略式罰金刑か起訴か微妙なケースだったと考えています。

泉総合法律事務所では、被害者が個人で勾留決定となった場合、早急に示談活動を行い、勾留期限前に示談を成立させて勾留取消での釈放となるように最大限努力しています。
もっとも、示談は被疑者の都合や考えもありますので、勾留期限内にできるとは必ずしも限らないのも事実です。

4.示談交渉が最重要

泉総合法律事務所が弁護依頼を受ける傷害事件は、ほとんどが酒で酔っぱらったケースです。先ほどのように重症の傷害事件もありますが、多くは軽度の傷害事件です。

酒で酔っぱらっているので、その場から逃走することはあまりなく、そのまま警察に連行されて任意での事情聴取を受け、手書きの上申書を作成し、後日警察に呼び出されて供述調書を作成して警察での捜査を終了し、検察庁に書類送検されるのが通常だろうと思います。

他方にも非があり、傷害の程度が軽微な場合には、弁護士を通して示談すれば微罪処分といって警察が検察庁に書類送検しないで事件を終了させることもあります。

5.双方傷害の示談金

傷害事件は一方的に暴行を加えて傷害を負わせることもありますが、互いに暴行を加えて双方ないし、一方が傷害を負う場合もあります。傷害を負った方が警察に被害届と医師の診断書を提出すれば傷害罪として立件することになり、他方が傷害の被疑者として警察に呼び出されて事情聴取を受け、その日か日を改めて供述調書を作成します。

通常、傷害の程度が軽微であれば否認していなければ逮捕されることはありません。

傷害の被疑者となった方も、傷害の被害を受けているか、少なくとも暴行を受けているので、どう対応したらいいかと相談を受けることが結構あります。これは被害者がどう考えているかによって対応の仕方も変わってきます。

被疑者が被害届を提出するか

つまり、被疑者が暴行ないし、傷害の被害届(傷害の場合は医師の診断書も含む)を提出するかどうかの判断にあたり、被害者の反応を考慮する必要があります。

被疑者が被害届を出せば、被害者も双方の間で示談をしなければ何らかの刑事罰を受けることになります。もちろん、その場合には傷害の被疑者も刑事罰を受けます。

被害者が刑事罰を受けても構わないと考えている方は少数だと思いますが、今回のその被害者がどういう考えの方かはなんとも言えません。あくまで推測として刑事罰を避けたいのではということでしかありません。そのような事情を十分承知の上で相談者の方に弁護方針を定めていただくことにしています。

示談は泉総合にお任せください

これまで同じような相談内容で当所に刑事弁護をご依頼いただいていますが、ご依頼いただいた方は被害届を提出して、当所弁護士が被害者との間で示談金0円の示談ないし通常よりも低い示談金で示談を成立させています。

なお、今回のように何らかの事情がないのに示談金0円での示談や低すぎる示談金の示談を行うと、検察官が示談とみなさず罰金刑を科すこともありますので、示談金は0、ないし低額の方がいいとは必ずしも言えないことを理解されていた方がよろしいと思います。

6.傷害事件の刑事弁護

傷害事件を起こしてしまった場合、被害者の怪我の程度にもよりますが、不起訴で釈放されるために釈放活動、勾留となった場合には早めの示談取り付けによる釈放活動が必要となります。

泉総合法律事務所は、釈放活動経験、示談交渉経験が豊富な弁護士が多数在籍しており、釈放に向けて諦めずに弁護活動をいたします。初回相談は無料となっておりますので、お早めにご相談ください。

7.傷害罪の処罰法令

刑法204条

人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

8.傷害事件の刑事弁護に関するご相談なら泉総合へ

当弁護士法人では、様々な刑事事件に取り組んでおります。非常に多くのケースで示談もいただき不起訴処分を勝ち取っていますので、万が一傷害事件を起こしてしまった場合にはご相談ください。相談は無料となっております。

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