刑事事件の流れに関する質問

保釈金の額に相場というものはありますか?

保釈金の相場は150~300万円だと言われています。
ちなみに保証金の額を決める判断材料として、以下の2点があげられます。

(1)被告人の経済力
収入が低い場合には保釈金が低く設定され、収入が高い場合は保釈金が高く設定されます。
保釈後、証拠隠滅や逃亡を図った場合、被告人が預けた保釈金は没収されてしまうのですが、
たとえば資産が1億円ある被告人に200万円ほどの保釈金を納めさせても全く効果がありません。「200万円くらいなら、それを捨てて海外逃亡してしまおうか」などと考えてしまうからです。
ですので、効果的な運用を担保するには、没収されてしまうと被告人が困り果ててしまうほどの金額を設定することになり、それゆえに被告人の経済力によって金額が左右されるのです。

(2)事件の大きさ
刑期が長期化することが確実な重大事件の場合、安易に保釈を認めてしまうと、被告人は実刑の辛さから逃れたいという気持ちが強くなり、証拠隠滅や逃亡を図ってしまう可能性が高まります。
そこで、重大事件の場合には高額な保釈金を設定することで、「証拠隠滅や逃亡を図ったら保証金が戻ってこない・・・」といった心理的な抑止効果を図っていると考えられています。

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