親告罪とは?不起訴に必要なのは示談交渉。弁護士にお任せください

刑事事件弁護

親告罪の刑事弁護で重要なのは示談交渉。弁護士にお任せください

【この記事を読んでわかる事】

  • 刑事事件において親告罪とされている犯罪の種類
  • 親告罪の場合、刑事弁護において示談が最重要と言われる理由
  • 刑法改正により非親告罪となった性犯罪について

 

刑事事件には、親告罪と非親告罪があります。

親告罪の場合、被害者と示談することにより不起訴となる可能性があります。

親告罪とはどのような仕組みなのでしょうか。また、どのような犯罪が親告罪に当たるのでしょうか。

以下においては、親告罪と告訴の関係、親告罪とされる趣旨・理由、親告罪と示談(不起訴)の関係、刑法改正で非親告罪になった性犯罪などに触れながら、親告罪について解説することとします。

なお、以下の刑法における条文は、単に条文番号のみを掲げています。

1.親告罪とは?

親告罪とは、「告訴がなければ公訴を提起することができない」犯罪類型のことをいいます。

つまり、被害者(またはその他一定の者)の告訴という手続がなければ、検察官が公訴の提起(起訴ともいい、刑事裁判にかけること)ができない犯罪のことです。

1-1.親告罪と告訴の関係

告訴とは、犯罪の被害者その他一定の者が、捜査機関に対し、犯罪事実を申告して、犯人の訴追・処罰を求める意思表示のことをいいます。

そして、親告罪の告訴期間は、刑事訴訟法230条ただし書の場合を除き、犯人を知った日から6か月以内です(同条本文)。

親告罪に当たる刑法各則の犯罪については、下記2で取り上げているものに限られます。

なお、強制わいせつ罪、強制性交等罪などの性犯罪は、刑法改正により非親告罪となりました。

告訴について、詳しく知りたい方は「刑事告訴されると?逮捕、起訴されるのか、不起訴にはできるのか」の記事がオススメです。

2.親告罪に該当する犯罪一覧と親告罪とされる趣旨・理由

親告罪は、上記のとおり、犯人の訴追・処罰を告訴権者の意思に係らせる制度であり、国家刑罰権の行使に犯罪被害者等私人の意向を反映させるものです。

しかし、親告罪とされる趣旨・理由は、犯罪類型によって様々であり、画一的に理由づけることは困難とされています。

理論的には、親告罪の場合、告訴は訴訟条件であって、捜査の条件ではありませんから、告訴がないとして捜査に着手しなければ、実際上も、時間の経過に伴い証拠が散逸して取り返しがつかなくなるおそれもあります。

しかし、他方で、捜査により被害者の名誉・プライバシーが害されるおそれがありますので、被害者が望まないのに、捜査を発動することは不当だともいえます。

以下では、刑法各則で親告罪とされている犯罪について、順次、検討してみることにします。

  • 信書開封罪及び秘密漏示罪
    法益侵害の程度が比較的軽微であることを理由に親告罪とされる
  • 過失傷害罪
    違法性の程度が比較的軽微であることを理由に親告罪とされる
  • 私用文書等毀棄罪、器物損壊等罪及び信書隠匿罪
    物の必要性についてはそれぞれの被害者の判断に任せる趣旨で親告罪とされる

上記について、いずれも刑事手続の発動を被害者の意思に委ねたものですから、告訴が期待できないような場合は、捜査は許されないものと解されます。

  • 未成年者拐取罪(224条)及び同条の罪を幇助する目的で犯した227条1項の罪並びにこれらの罪の未遂罪
    被害者と加害者との人間関係あるいは被害者の名誉に配慮する趣旨で親告罪とされる

上記については、被害者側の意思に沿うべきものですから、まず被害者や告訴権者の意思を確かめ、確答が得られなかった場合、直ちに捜査を行うべき緊急の必要性があり、被害者の名誉等を侵害するおそれがない場合に限って、捜査が許されるものと解されています。

  • 名誉毀損罪及び侮辱罪
    被害者の意思を無視してもよいほど法益侵害の程度が大きいとはいえないため、事件が公になることから被害者の名誉を保護する趣旨で親告罪とされたもの

上記についても、被害者の意思を尊重すべきですから、告訴が期待できるような場合に限って、捜査が許されるものと解されます。

  • 親族間の窃盗罪
  • 不動産侵奪罪又はこれらの罪の未遂罪
  • 親族間の詐欺罪
  • 電子計算機使用詐欺罪
  • 背任罪
  • 準詐欺罪
  • 恐喝罪又はこれらの罪の未遂罪
  • 親族間の横領罪
  • 業務上横領罪及び遺失物横領罪
    「法は家庭に入らず」との思想の下に、これらの場合には国家は刑罰権による干渉を差し控え、親族間の規律に委ねる趣旨で親告罪とされたもの

上記のような犯罪は、被害者の意思を最大限に尊重すべきですから、告訴がなければ捜査は許されないものと解されます。

しかし、親告罪について、加害者からの仕返しなどを恐れてしまい、やむを得ず告訴を取り下げるという問題も発生しています。

3.親告罪の示談と不起訴の関係

親告罪の場合、上記のとおり、検察官は告訴がなければ起訴ができません。したがって、告訴がない場合には、立件さえされないか、仮に立件されたとしても、不起訴処分で終わることになります。

そして、被害者側と示談が成立すれば、被害者や告訴権者が、告訴を思いとどまったり、告訴を取り下げたりする可能性も出てきます。

そうすれば、裁判になることもないわけですから、立件されれば不起訴処分で終わることはあっても、前科がつくことはないわけです。

親告罪の加害者になってしまった場合には、被害者側との示談が最も重要なわけですから、被害者側に対する誠意ある謝罪と慰謝の措置を講じ、早期に示談を成立するためにも、刑事弁護に造詣の深い弁護士に依頼することが必要不可欠といえます。

被害届と示談の関係については「被害届を出されても示談で取り下げてもらうことはできるのか?」も参考にしてください。

4.刑法改正で非親告罪になった性犯罪

2017年(平成29年)の刑法改正により、強制わいせつ罪、強制性交等罪などの性犯罪については、被害者の精神的負担を減らすため、被害者の告訴がなくても起訴できるように改められ、親告罪の規定が削除されました。

そして、改正刑法の施行前に起きた事件にも原則適用され、告訴なしに起訴できるようになったのです。

したがって、このような性犯罪を犯してしまった場合、示談をしたからといって必ず不起訴になるわけではなくなったわけですが、早期に示談を成立させることができれば、場合によっては不起訴処分で終わる可能性もあります。

また、仮に起訴された場合でも、裁判の量刑に有利に考慮されるべき事情となりますので、被告人に有利となる結果を導くためにも、弁護士に示談交渉を委ねるのが望ましいといえます。

【参考】110年ぶりの刑法改正。性犯罪が厳罰化!

5.示談交渉は泉総合法律事務所にお任せください。

このように、親告罪においては被害者と示談することで前科を免れる可能性があります。

刑事事件の加害者になってしまった方はお早めに刑事弁護実績・示談交渉実績が豊富な泉総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

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