刑事事件の弁護士費用(盗撮、強制わいせつ、痴漢等)のご説明

刑事弁護士

刑事事件の弁護士費用(盗撮、強制わいせつ、痴漢)のご説明

はじめに

刑事事件の弁護士費用は、多くの方にとって初めて触れることで、分かりにくいことも多いかと思います。そこで、ここでは弁護士費用の一般的な説明を行い、そのあとで、盗撮事件(在宅事件)、強制わいせつの痴漢事件(身柄事件)の場合の弁護士費用を説明させていただきます。

当記事をご覧になり、刑事事件における弁護士費用の種類や金額の相場などをご確認ください。刑事事件の弁護を弁護士に依頼するとどのくらいの費用がかかるのか、という疑問が解消されるはずです。

刑事事件の弁護士費用一般論

弁護士費用ですが、以前は日弁連(日本弁護士連合会)の弁護士報酬基準によって、どの事務所でも一律の弁護士費用をご依頼者に対してお願いしておりました。
しかし、平成16年4月1日に同基準が廃止され、現在は各法律事務所、弁護士にて自由に弁護士費用を設定できることになっております。もっとも、あまりにも高すぎる弁護士報酬の場合には弁護士会の懲戒を受けることがあります。

刑事弁護の費用ですが、これも各事務所、弁護士により様々となっており、また、ホームページだけでは弁護士費用がハッキリと分からないところが大半かと思いますので、当弁護士法人泉総合法律事務所の刑事弁護士費用をもとに説明させていただきます。

着手金

着手金とは、刑事弁護活動を開始するにあたって最初に頂戴する費用です。この着手金は、弁護活動の成功不成功にかかわらず返金されない性質の費用です。

着手金には2種類あります。起訴前弁護の着手金と、起訴後(公判弁護)の着手金です。

起訴前弁護の着手金とは、まだ検察官に起訴される前の弁護活動を行うにあたってお支払いをお願いする着手金です。

起訴後の公判弁護の着手金とは、起訴された後の弁護活動にかかわる着手金となります。起訴される前から弁護を依頼されていた場合には、起訴前弁護の着手金をお支払いいただき、起訴されると起訴後の公判弁護の着手金をお支払いいただくことになります。

一般的な相場

着手金は、どの事務所・弁護士でも、事件内容を問わず同じというわけではなく、事件内容が重い場合や弁護活動の負担が大きい場合(否認など)、弁護が難しい場合は弁護活動に費やす労力も大きいため金額が大きくなる傾向があります。

さて、当弁護士法人では、通常の事案の場合は、起訴前弁護、起訴後弁護とも、着手金はそれぞれ20万円(税実費別)としています。

ただし、先ほど述べた通り、否認や弁護が難しい事案などは、法律相談で事件内容を伺ってから見積もりを提示させていただいております。しかし、多くの場合は起訴前弁護、起訴後弁護の着手金40万円程度かとです。

着手金の一般的な相場としては、通常の場合、30万円から40万円程度ではないかと思います。

示談交渉の弁護士費用

痴漢、盗撮、窃盗など被害者が個人の犯罪の場合

被害者が個人の犯罪(痴漢、盗撮、窃盗、暴行、傷害、詐欺、横領など)では、弁護士が被害者と示談交渉をして示談を取り付けることで、不起訴になったり、実刑を免れて執行猶予判決を取り付けたりすることが可能となります。その意味では、示談交渉は非常に重要な弁護活動といえます。この示談交渉に関して、示談に関する着手金や示談できた時の成功報酬を、起訴前弁護や起訴後弁護の着手金とは別にいただく事務所もあります。

当弁護士法人では、示談件数が2件(2人)までは、示談に関する着手金も成功報酬もいただいておりません。示談件数が3件以上となりますと、示談交渉の負担も大きなことから、3件目からは示談の成功報酬をいただいております。金額は事案を伺ってからの見積もり提示とさせていただいておりますが、実際のところ2件よりも示談件数が多いことは稀です。

成功報酬

成功報酬は、起訴前弁護で不起訴となったり、起訴(公判請求―正式裁判)になってもおかしくない場合に弁護活動によって略式罰金刑にとどまったりした場合に発生するのが通常です。

もっとも、事務所によっては、弁護士を依頼せずとも罰金刑になるような事案で、弁護活動にもかかわらず示談できないなどの理由で罰金となった時にも「弁護士活動の成果」として成功報酬を求めるところもあります。

具体的には、初犯で痴漢や盗撮などをしてしまった事案では、弁護士を付けなくとも罰金刑になるものです。初犯で児童買春、児童ポルノ、淫行なども同じです。これらの事案で、刑事弁護を担当した弁護士が示談できず罰金刑となった場合でも、成功報酬を払わなければならないのは同業としては違和感を持ちます。

当弁護士法人ではこのような場合には当然、成功報酬をいただいておりません。

その意味では、着手金と違って、成功報酬はどのような時に発生するのかを、法律相談の時、あるいは依頼するときにきちんと確かめておく必要があります。特に、前述の罰金刑の時の成功報酬については注意する必要があります。

日当

日当には、接見日当(逮捕勾留された被疑者や起訴された被告人に弁護士が面会に行き、弁護活動として助言や打ち合わせをする際などの日当)、公判日当(裁判の時に出頭して裁判所での弁護活動をする時の日当)があります。

当弁護士法人では、接見日当は、遠方でない限りは1日1名2万円(税実費別)とさせていただいております。しかし、遠方の場合には、警察署との往復だけで一日かかることもありますので、その場合は日当を増額させていただいておりますが、あくまでご了解頂いた上でのことです。なお、遠方の場合ですが、当所弁護士が十分な弁護活動を行えないと判断した場合には弁護のご依頼に沿えないこともあります。

また、必要がある場合(裁判員裁判や重大案件の場合)には2名で接見に出向くこともあり得ますが、多くはありません。

公判日当も1回1名2万円(税実費別)とさせていただいております。通常は1名ですが、裁判員裁判の場合には3名での公判活動となります。

接見日当

接見日当の相場は、事務所によっては事務所から接見に出向く警察署までの時間をもとに日当の額を算定している事務所もあります。

接見日当は着手金と比べると額は少ないですが、回数がかさむとかなりの金額となりえます。自白(容疑を認めている)事件ですと、通常は起訴前弁護では3回か4回程度の接見回数かと思います。起訴後弁護では裁判の打ち合わせなどがあるため、起訴後の接見は最低4回から6回はかかるかと思います。
それ以上は、当弁護士法人では本人の接見要請がない限りは接見に出向くことはいたしません(いわゆる日当稼ぎはしておりません)。

公判日当

公判日当は、自白事件では2回で判決が出ますので、日当(1人)も2回分で合計4万円(税実費別)となります。一方、裁判員裁判の公判は、3名の弁護士が対応しますので日当も1回で3人分の6万円(税実費別)となります。

他方、否認事件(容疑を争っている事件)ですと、被疑者を励ましたり、どういう対応をするかを場面、場面で助言したりすることが必要になりますので、接見回数はかなり増えます。
公判日当も、否認ですと証人尋問などで裁判が長期化し公判回数もかなりの回数になりますし、弁護士も複数で対応となりますので、一概に何回・いくらとは言えません(もっとも、否認事件自体はあまり多くはありません)。

以上の接見日当及び公判日当の話ですが、勾留阻止活動の結果釈放されてしまえば、在宅事件に切り替わります。その場合は当然接見自体が不要となり、日当も発生しません。その意味でも勾留阻止活動は重要といえます。

勾留阻止成功報酬

通常、逮捕されると48時間以内に検察庁に送検され、検察官が10日間の勾留の必要があるかどうかを判断し、勾留の必要があると判断すれば裁判官に勾留請求します。この段階で、弁護の依頼をうけた弁護士は身元引受書や上申書、誓約書、弁護士意見書を検察官に提出して釈放を働きかけます。

検察官が勾留請求した場合にはそれを審理する裁判官に対して勾留決定しないよう同様に働きかけます。裁判官が勾留決定した場合には、3名の裁判官から構成される裁判所に準抗告を提起して勾留取消、釈放を求める活動をします。

これらを総称して勾留阻止活動と言っております。

参考:勾留阻止/釈放活動

勾留阻止

一般論としては、令状逮捕の場合や土日祝日の当番検事の場合には裁判官に対して勾留請求されることが多いのですが、弁護士が働きかけることで釈放を実現できることがあります。

検察官が勾留請求した場合には、検察官の勾留請求を審理する裁判官が被疑者に質問(勾留質問)して、勾留の必要があるかどうか判断して、勾留決定するかどうかを判断します。裁判官に対して弁護士が働きかけることで釈放を実現できることがありますが、検察官への働きかけよりも釈放が実現することが多いように感じております。

裁判官が勾留を決定した場合には、勾留決定の取り消しを求めて3名の別の裁判官から構成される裁判所に裁判を提起します(準抗告)。その結果、ハードルは高いですが、勾留決定取消となることもあります。
当弁護士法人では、4週間連続で4件準抗告が認容されて勾留決定が取り消されたことがあります。それ以外でも準抗告での釈放の実績が多数あります。

釈放活動

釈放活動は、その結果として逮捕に続く10日間の勾留を免れて自宅に戻り、職場に通常通り出勤できることや、示談で不起訴になる事件では時間的な余裕が生まれるなど、多大なメリットがあります。勾留阻止活動は時間との勝負ですので、逮捕後直ちに弁護士に依頼することをお勧めします。

勾留阻止活動は早急に取り組む必要があり、また、弁護士の負担も大きなものですから、通常、事務所では勾留阻止活動の着手金や成功報酬をいただいているか、勾留阻止活動を含んで起訴前弁護の着手金を設定しているかと思います。当弁護士法人では、着手金はいただかず、成功報酬のみ20万円(税実費別)をいただいております。

なお、勾留阻止活動の着手金はいただいておりません

実費(示談金の相場は目安にすぎません)

事務所によって実費をいただくところもありますが、いただかないところもあります。当弁護士法人では実費をいただいておりますが、示談交渉の時の喫茶店代や交通費などに止まり、多額ではありません。

一番大きな実費は示談金となります。事件ごとに示談金の相場は違いますが、相場といっても目安にしかすぎず、正確な言い方をすれば被害者が被疑者・被告人を許す、精神的・財産的損害の賠償として十分な金額で、被害者が納得した金額となります。

例1:盗撮の在宅事件の弁護士費用

刑事事件の弁護士費用(盗撮、強制わいせつ、痴漢)のご説明

発覚と盗撮逮捕後の流れ

盗撮は、電車内や駅構内を中心として、商業施設内などでもスマホなどを利用して多数行われています。最初はみな発覚しないか用心して盗撮をするものですが、ある意味慣れてくると油断して盗撮が発覚し、そうなってからことの重大性に気付くものです。

盗撮の発覚は被害者に見つかる場合もあれば、近くにいた方が発見することもありますし、常習的に同じ駅構内や同じ商業施設(ショッピングモールなど)で行っている場合には、駅関係では鉄道警察隊、民間では警備員にマークされて逮捕、検挙されます。

そうなると、駅員室や事務室経由で最寄りの警察署にパトカーで連行され、取り調べを受けます。盗撮は性犯罪ですが、その中では比較的軽微とみなされて、逮捕されることは常習的な盗撮行為を現認されていたり、ストーカー的盗撮をしていたり、盗撮を否認していたりする場合以外は通常ありません。

書類送検

取り調べでは、その場では警察官から白紙の紙に被疑者が盗撮行為などを自筆で書かされて、家族などに身元引受人として迎えに来てもらい(稀に職場の上司に連絡して迎えに来てもらうことがあるので、警察官にそれだけはやめてもらうよう強く訴えてください)帰宅し、後日正式な供述調書を作成するために警察に呼び出されます。供述調書を作成すればそれで捜査は終了し、その後警察から検察庁に書類送検されます。

通常スマホには他の方の盗撮画像も多数あるものですが、余罪として立件することは通常ありません。なお、スマホの中に18才未満の女性の裸などがあれば、児童ポルノとして立件されることがあることは念頭におく必要があります。

このケースで、弁護士に刑事弁護を依頼した場合の費用がどうなるのか、当弁護士法人の場合について説明いたします。

着手金20万円(税実費別)
成功報酬30万円(税実費別)
合計50万円(税実費別)
+実費(示談金など)

・成功報酬
弁護士が盗撮の被害者と示談交渉をして被害者が示談に応じていただき、結果検察官が不起訴処分にした場合にいただきます。
もっとも、盗撮で何度も検挙され、罰金ではなく起訴(正式裁判)の可能性がある場合に、示談しても罰金刑となった場合には成功報酬をいただくことにしております。この点は法律相談時に前科なども伝えて弁護士費用をご確認ください。

・実費
示談金がもっぱらです。示談金がいくらになるかは被害者の考え方次第です。他方で被疑者(依頼者)の経済的な事情も示談金を決める要素となります。
一般的には20万円前後から30万円前後かと思いますが、未成年の被害者は親権者の両親が交渉相手となるため、高くなる傾向があります。
その他の実費は、示談交渉で利用した喫茶店代や交通費程度となります。

例2:強制わいせつの痴漢(身柄事件)

発覚と盗撮逮捕後の流れ

強制わいせつの痴漢は、通常満員電車の中で、女性の下着の中に手を入れて触るもので、きわめて悪質性が高い痴漢行為です。発覚して検挙されれば、行為を認めて自白していても逮捕され、10日間の勾留が検察官、裁判官において決定され、さらに勾留延長されて23日間警察の留置場に留置されることになるのが通常といっていいです。
そうなると、会社員の場合には、逮捕・勾留されていることが会社に知られるか、知られないとしても無断欠勤扱いとして解雇される可能性が高いといえます。

逮捕自体を阻止することは、その場で弁護士に連絡しようがありませんから不可能です。しかし、逮捕後48時間以内に検察官の勾留請求を阻止して釈放を目指したり、勾留請求を受けた裁判官に働きかけて勾留決定を阻止したり、さらに、裁判官の勾留決定に準抗告を申し立て取り消す勾留阻止活動をしたりすることは可能です。

勾留阻止と釈放

前述の通り、強制わいせつは逮捕・勾留が通常ですから、勾留阻止、釈放は極めてハードルが高いものです。しかし、当弁護士法人では、強制わいせつの痴漢の事案で、裁判官の勾留決定の取り消しを求めて準抗告をしたところ、当方の主張が認められて準抗告が認容され、勾留決定が取り消され、釈放を実現したことがあります。これはあまり例のないことかと思います。

勾留阻止活動が成功して釈放されますと、在宅事件に切り替わることになり、弁護士は被害者と示談交渉をすることになります。示談が成立すれば、初犯であれば不起訴の可能性が高いといえます。
刑法改正以前は、強制わいせつ罪は親告罪でしたので、示談とともに告訴取消を取り付けることで、示談に応じて頂ける=100%不起訴となりました。しかし、2017年7月の刑法改正により強制わいせつ罪は非親告罪となり、その背景には性犯罪の厳罰化があることを考えると、初犯であっても不起訴と断言することはできません。

被害者と示談交渉

勾留阻止活動が成功しなければ、勾留期間中に弁護士が被害者と早急に示談交渉をして示談を成立させ、示談書を検察官に提出し、勾留取消・釈放をしてももらうことになります。これも、勾留阻止活動が成功した場合と同様に、不起訴となる場合には釈放となるでしょうが、そうでない場合には勾留取消、釈放されるとまでは断言できません。

勾留期間中に弁護士が被害者と示談交渉しても、被害者の被害感情が強く示談を成立させられないこともあります。その場合には、勾留期限か直前に起訴・正式裁判となります。これは強制わいせつの場合には罰金刑がなく、懲役刑しかないためです。

保釈申請

強制わいせつの痴漢が起訴されても、保釈されなければ勾留は判決言い渡しまで継続します。初犯であれば執行猶予判決の可能性が高いので、弁護士が裁判官に保釈申請することで、東京地裁ならば土日祝日除き最短で3日で保釈されて自宅に戻ることができます。

起訴後1,2か月後に第1回公判(刑事事件では裁判のことを公判といいます)が開催され、自白事件ですと、1回の審理で結審となり2回目に判決言い渡しとなります。初犯であり示談ができるに越したことはないですが、できなくとも痴漢の犯行態様が同種事案の中で悪質とまではいえない事案であれば、それに代わる対応をすることで執行猶予判決を得ることは十分可能と思います。

強制わいせつの痴漢のケースで、弁護士に刑事弁護を依頼した場合の費用がどうなるのか、当弁護士法人の場合について説明いたします。

勾留阻止活動が成功した場合で不起訴の場合
着手金(起訴前)20万円(税実費別)
勾留阻止活動成功報酬20万円(税実費別)
成功報酬(不起訴)30万円(税実費別)
接見日当(2回の場合)4万円(税実費別)
合計74万円(税実費別)
この他実費(主として示談金)がかかります。

 

勾留阻止活動が成功しなかった場合で起訴された場合
着手金(起訴前)20万円(税実費別)
着手金(起訴後)20万円(税実費別)
接見日当(8回の場合)16万円(税実費別)
公判日当(2回の場合)4万円(税実費別)
成功報酬(執行猶予の場合、検察官求刑より2割減刑)30万円(税実費別)
合計90万円(税実費別)
この他実費(主として示談金)がかかります。

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