青少年保護育成条例違反(淫行)で逮捕〜不起訴のために〜

法律

(淫行)青少年保護育成条例違反で逮捕〜不起訴のために弁護士へ相談を〜

1.青少年保護育成条例とはどのような規定なのか?

青少年保護育成条例とは、青少年の健全な保護育成を図ることを目的とした各地方公共団体が定める条例の総称です。「条例」ですので各地方公共団体がそれぞれ独自に制定しているもので、全国の都道府県が制定しています。

条例では、青少年の健全育成についての基本理念や、都や県及び保護者・都民や県民・事業者の責務を明らかにした上で、青少年の健全な育成を阻害するおそれのある行為を防止することによって、青少年の健全な育成を図ることを目的としています。様々な規制を、罰則を付けて設けることで、その目的を達成しようとしたものです。

2.どんなことを規制しているのか?罰則は?

規制の内容は、

  1. 青少年の深夜外出の制限
  2. 深夜営業施設への立ち入り制限
  3. 有害図書販売の禁止
  4. 有害がん具(大人のおもちゃやバタフライナイフ等)の販売禁止
  5. 青少年が着用した下着の買受の禁止
  6. 青少年とのみだらな性行為(一般に淫行といいます)の禁止等

があげられます。

なかでも、同条例に違反したとのご相談に来る方は、青少年との性行為をしたという方が多いです。

青少年とみだらな性行為(淫行)をした場合、罰則として、2年以下の懲役または10万円以下の罰金に処せらせます。

なお、お金を払って青少年と性行為(淫行)をした場合、青少年保護育成条例ではなく、より重い児童買春の罪(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反)に問われます。

児童買春は5年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はこれを併科する重い罪です。なお、青少年が13歳未満だと強制わいせつや強制性交等罪という重罪になります。

3.相手の年齢が18歳未満と知りながら性行為をしてしまったら?示談交渉が鍵。

18歳未満と知りながら金銭のやりとりなく性行為をした場合、青少年保護育成条例違反(淫行)として罪に問われる可能性があります。保護者が認めるような真摯な恋愛関係があれば別ですが、そうでなければ、青少年に対するみだらな性行為(淫行)として処罰されます。

同条例違反の罪に問われた方に対する一番重要な弁護活動は、性行為の相手方である青少年への謝罪と被害弁償の申し入れ、交渉を行い、示談を成立させることです(示談交渉の相手方についてはあとで述べます)。示談できても、条例は社会の善良な性風俗を保護するもので、被害者は法律的には社会ですので、痴漢と違って青少年側と示談できても、直ちに不起訴になるわけではありません。

検察官は青少年に対する謝罪と弁償を踏まえつつ、他の事情も考慮して不起訴とするか、略式罰金刑とするか、前科があるか、再犯か、初犯であっても何人もの青少年を対象にみだらな性行為をしている場合には起訴―正式裁判を求めるか、の処分を決めることになります。

なお、痴漢でも迷惑行為防止条例違反の痴漢は示談できれば不起訴と言えますが、淫行の場合は必ず不起訴とはいきません。

ここで問題となるのは、性行為の相手方が18歳未満の青少年であるため、示談交渉の相手は、法律上、青少年本人ではなく、青少年の保護者の両親でなければなりません(20歳未満は保護者が示談などの契約行為を行う定めと法律上なっています。)

保護者の方のなかには、自分の子供がこのような目にあって大変怒っていらっしゃる方も多いです。特に出会い系のサイトやSNSで知り合った場合ですと、性行為の相手がどういう人かわからない分、青少年の保護者は感情的になります。

出会い系サイトやSNSを利用する方が性行為をする目的で使っている場合もありますので、それも悪い方向に働きます。したがって、示談活動を行うことが難しい場合も多くあります。

弁護士の意向をご理解いただき、検察官や警察官を通して連絡先を教えていただき、弁護士からの話し合いの申し入れに応じてくださった保護者の方には、弁護士から被疑者に代わって謝罪を尽くし、いかに依頼者の被疑者が反省しているかを伝え、被害を受けた青少年や保護者の方の気持ちに寄り添い、示談のお願いを致します。そのため、示談経験豊富な弁護士に刑事弁護依頼することをお勧めします。

こちらの意向をくんでいただき示談してくださった方や、嘆願書という、被害者側から提出する、依頼者の処罰を求めない旨の書面を作成してくださる方も少なからずいらっしゃいます。保護者がどういう対応をとられるかは実際に弁護士が動いてみないと何とも言えないのが実際です。

(これに対して痴漢の場合には弁護士に会っていただき、誠意を尽くして交渉することでほとんどの場合に示談に応じていただけます。)

青少年の保護者、両親との間で示談ができた事件については不起訴になり、処罰されないケースも多くあります。もっとも、先ほど述べたように事情(再犯や複数少女との淫行など)によっては検察官が略式罰金処分にしたり、悪質な場合には起訴、正式裁判となったりする場合も稀ですがあります。

4.青少年保護育成条例違反(淫行)の罪に問われた場合

青少年とのみだらな性行為(淫行)によって、青少年保護育成条例に違反しているとして罪に問われた場合、青少年とその保護者の方に真摯に謝罪・弁償をすることで先ほど述べたように不起訴になるなど罪が軽くなることがあります。

青少年との性行為(淫行)で同条例違反に問われている場合、刑事経験豊富な弁護士に刑事弁護を依頼することをお勧めします。

また、相手が18歳未満とは知らなかった・合意の上だったとのご相談もあります。18歳以上であることを確認しないと登録できないサイトを通じて知り合ったとの理由だけでは証拠にはならず、警察は簡単に納得してくれません。

警察が青少年保護育成条例違反(淫行)で検挙するのは相手をした青少年が補導などされて青少年からの事情聴取(あなたが相手は18歳未満だったとしっていたとの供述など)や、メールでのやり取りで18歳未満をうかがわせる内容があったりして検挙しているわけですから、あなたの方で青少年の供述やメールなどが誤解であることを積極的に証明する必要があります。

このような場合には、青少年保護育成条例違反などの刑事弁護経験豊富な弁護士にご相談されることをお勧めいたします。

5.「逮捕されないか不安で、夜も眠れません」

18歳未満の少女と性行為をすれば、金銭のやり取りがなければ青少年保護育成条例違反(淫行)になりますし、金銭のやりとりがあれば児童買春(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反)になります。ここでは淫行として説明します。

淫行の場合は逮捕されないで任意で警察から呼び出しを受けて取り調べを受けることもあれば逮捕令状を警察が裁判所から取り付けて早朝自宅に4、5名の私服の警察官が訪れて警察署に連行して逮捕令状を執行して逮捕となる場合もあります。淫行や児童買春など多数刑事弁護に取り組んでいる泉総合法律事務所の最近の受け止め方としては、逮捕されることが多くなっていると思っております。それには、青少年保護、性犯罪厳罰化の傾向が背景にあると思っています。

ですので、逮捕される可能性が高いと認識した上で、どうするかお考えになることをお勧めします。

一つの手段としては、自宅近くの所轄の警察に自首することで逮捕を免れることが考えられます。もっとも自首したから絶対逮捕されないと断言することまではできません。

他方で自首することで発覚しかったかもしれない淫行が発覚して不起訴がとれなければ略式罰金刑となるデメリットがあります。

このメリット、デメリットをどう考えるかはご自身でご判断していただくしかありませんが、警察の捜査力は高いと経験上受け止めています。

逮捕されると警察の留置場に留置され取り調べを受け、48時間以内に検察庁に身柄送検され、今度は検察官から取り調べを受けて、検察官が10日間勾留して身柄拘束する必要があるかどうかを判断します。淫行、青少年保護育成条例違反の場合には多くは10日間の勾留請求をするとお考えください。そうなると会社に無断欠勤扱いとなり解雇の可能性が高くなります。

それを避けようとするのであれば刑事弁護経験豊富で釈放実績多数の弁護士に刑事弁護を依頼することを強くお勧めします。弁護士が意見書などを検察官に提出して働きかけることで勾留請求を阻止し釈放されることも多くあります。

検察官が勾留請求を裁判所にした場合には、裁判所向けの意見書などを作成し裁判官に面会するなど働きかけて勾留決定を阻止し釈放活動を行います。検察官よりも裁判官の方が釈放に前向きなことが経験上多いと感じており、当所泉総合法律事務所では現に勾留決定せずに釈放となったことが多数あります。

それでも、裁判官が勾留決定をした場合には3名の裁判官からなる合議体の裁判所で、勾留決定を求める裁判(これを準抗告といいます)を提起します。準抗告が認められるハードルは高いですが、認められることもあります。当所泉総合法律事務所では準抗告まで取り組み最善を尽くすことにしております。

6.自分が18歳未満で18歳未満の少女とみだらな性行為をした場合

青少年保護育成条例は18未満の青少年を保護するための条例ですから、相手が18未満であれば他方の年齢を問わず青少年保護育成条例違反(淫行)になります。双方18歳未満なら条例違反、淫行になります。少女も少年に淫行したことになります。ですから、少年も少女も双方警察に検挙され逮捕されることもあります。

手続きは成人の場合と途中までは同じです。違うのは検察官の処分で刑事処分(不起訴、罰金)ではなく検察官は少年事件として家庭裁判所に送致し、家庭裁判所で場合によったら裁判官が観護措置を決定し少年鑑別所に収容して、少年審判を開始し審判を下します。

通常は保護観察処分かと思います。少年事件は刑罰ではないので、前科はつきません。

7.青少年保護育成条例違反で逮捕されたら泉総合法律事務所へ

相手が18歳未満と知っていた、知らなかったに関わらず、青少年保護育成条例違反(淫行)と言われてしまった場合には、経験豊富な弁護士に刑事弁護依頼することをお勧めします。

青少年の保護者との示談交渉は非常に難航することが多いですが、性犯罪では示談できるか否かがその後の弁護方針に大きく関わってきます。

泉総合法律事務所には示談経験が豊富な刑事弁護に強い弁護士がおりますので、逮捕されてしまったり逮捕されそうで不安に感じていたりする人は、お早めにご相談ください。

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