性犯罪 [公開日]2020年6月16日

「強制わいせつに強い弁護士」が示談交渉を行うメリット

性犯罪として位置づけられる「強制わいせつ」。ニュースなどで目にしたことがある人も多いことでしょう。

では「強制わいせつ」とは具体的にどのような犯罪なのでしょうか。
また、もし強制わいせつで逮捕されてしまった場合、不起訴のための示談交渉を弁護士に依頼するメリットはあるのでしょうか。

1.強制わいせつ罪とは

強制わいせつ罪については、刑法にはっきりとした記載があります。

刑法第176条(強制わいせつ)
刑法十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

まず、13歳以下の者にわいせつな行為をしたら、すべて強制わいせつ罪となります(相手の同意があっても強制わいせつ罪に問われます)。

13歳以上の者は、「暴行または脅迫を用いて」というところがポイントです。暴行または脅迫の事実があると認められると、強制わいせつと判断されます。

なお、「他の人に知られたら嫌だ」という心理状態に追い込むことは「脅迫」にあたると考えられるため、電車内の痴漢もこれにあたる可能性は十分あります。

強制わいせつが認められると、6ヶ月以上10年以下の懲役となります。罰金刑の設定はありません。

また、強制わいせつは「非親告罪」で、被害者の告訴は必ずしも必要ありません。

【どこまでが「わいせつな行為」か?】
強制わいせつにおける「わいせつな行為」とは、「被害者の感情を害し、被害者に恥ずかしいと思わせるような行為」といえるでしょう。
例えば以下のような例は「強制わいせつ」に当てはまります。
・相手の身体に触れる(下着の中に手を入れて陰部を直接触る、など)
・嫌がっている相手に自身の性器を見せたり、触らせたりする
・衣服を脱がせる
・裸の写真を撮る
なお、挿入行為が伴ったらより重い「強制性交」の罪に問われます。

2.強制わいせつ罪で逮捕後の流れ

強制わいせつに限らず、刑事事件で逮捕されたあとの流れは以下のとおりです。

  • 逮捕
  • 警察での取り調べ(48時間)
  • 検察での取り調べ(24時間)
  • 勾留(最大20日間)
  • 起訴/不起訴が決まる
  • (起訴された場合)刑事裁判
  • 判決

基本的に逮捕後3日は家族などには会えず、警察もしくは検察で取り調べを受け、必要(証拠隠滅や逃亡の恐れが認められるなど)であれば勾留が最大20日まで延びます。
逮捕後3日を過ぎたら家族などと面会できますが、時間などは厳しく制限され、平日の日中、15分間の面会となります。

その後起訴(刑事裁判を起こされる)されるか不起訴(裁判なしで釈放)となるかが決まります。

いずれにせよ逮捕後最大23日間、身柄が拘束されることになるため、その間職場や学校には行けません。
無断欠勤や無断欠席が続くと解雇や退職など社会的な立場が揺らいでしまうでしょう。

3.強制わいせつの示談交渉を弁護士へ相談するメリット

前述のような不利益を避けるためにも、逮捕・勾留をされたら、まずは「釈放」を目指すことが大切です。

そして、「不起訴」が決まった時点で身柄は釈放され、前科も付きません。
よって、弁護士は不起訴を目指した弁護活動を行います。

強制わいせつの場合、被害者との示談が不起訴への第一歩です。

また、起訴されてしまうと無罪判決を得ない限り前科は付きますが、示談成立は良い情状として裁判に影響を与えます。
つまり、被害者との示談が成立していることにより、仮に起訴をされてしまったとしても、執行猶予となったり刑罰が軽くなる可能性があるのです。

何にせよ、示談交渉をしないことには始まりません。
では、その示談交渉を弁護士に相談するメリットは何なのでしょうか?

(1) 示談交渉を任せられる

弁護士へ依頼すると、被害者との示談交渉を全て弁護士に任せることができます。

特に強制わいせつなどの性犯罪の場合、加害者やその家族が被害者と示談交渉するのは不可能に近いのが実情です。
しかし「弁護士が入るなら話をしてもいい」という反応は案外多いものです。

(2) 早期の釈放に繋がる可能性がある

強制わいせつを含めた刑事事件全般はスケジュールがタイトに決まっています。
逮捕されたらすぐに弁護士へ相談することで、示談交渉を早く始めることができます。

弁護士に示談交渉を任せることで、スムーズに示談が進行し、不起訴の判断が早まることも珍しくありません。

(3) 法的に不備のない示談書の作成が可能

弁護士は法律の専門家ですから、法律的に問題がなく、不備のない示談書を作成することができます。これも大きな強みです。

示談書は、示談が成立したことを証明する重要な書類です。
口約束で済ませたり、示談書に不備があったりすると、後から追加の慰謝料を請求されたりする可能性もあります。

また、示談書とともに嘆願書(被疑者を罰しないことを望む書類)を作成してもらえると、これを検察へ提出することで、不起訴に関してさらに有利に働きます。

これらを不備なく行うには、弁護士のサポートを受けることが重要です。

4.強制わいせつで逮捕されたら、示談交渉は弁護士にご依頼を

ここまで説明してきたとおり、逮捕されたらまずは不起訴を目指して示談交渉を行う必要があります。

しかし、強制わいせつの場合、加害者側が直接アプローチしていくのは無理があるでしょう。

そんなときは、弁護士の出番です。
弁護士による交渉で思いのほか早く示談がまとまり、勾留期限を待たずに釈放されるかもしれません。

一方、示談交渉が間に合わずに起訴された場合、刑事裁判に向けたフォローが必要となってきます。

家族が強制わいせつなどで逮捕されてしまったら、まずは弁護士へご相談ください。

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