盗撮事件で懲役刑になる可能性はあるのか?

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盗撮事件で懲役刑になる可能性はあるのか?刑事弁護は弁護士に!

盗撮事件も、犯せば当然刑事事件になってしまいます。そして、盗撮をしてしまった結果として、逮捕されることもあります。
ただ、その後懲役刑になることはあるのでしょうか?

今回は、盗撮事件で懲役刑になることはありうるのかという観点から、盗撮事件について詳しく解説していきます。

1.盗撮事件に適用される法令

まず、盗撮事件に適用される法令の条文から考え始める必要性があります。

これは、色々インターネットを調べられた方であればわかるかもしれませんが、盗撮という言葉は刑法典上には存在しません。さらに、態様によって適用される法令が変化します。

以下それぞれ説明していきます。

(1) 他人の住居等を覗き見た場合

他人の住居などを覗き見て撮影した場合には、軽犯罪法が適用されることになります。

軽犯罪法

左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
二十三 正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者

この場合には、拘留又は過料が処されます。拘留は、1日以上30日未満の日数の間、刑事施設に留置するという刑罰(刑法16条)であり、いわばミニ懲役刑ということになります。
一方で、過料については1000円以上1万円未満の刑(刑法17条)であり、これもいわばミニ罰金刑ということになります。

つまり、この犯罪単独の場合には、懲役刑はありません。

しかし、盗撮は建造物侵入罪等と併合することがあり、その場合には懲役刑が選択されることもあります。

(2) 公共の場所で撮影機を用いた場合

公共の場所などで、通常衣服で隠されている部位を写真機などで撮影した場合―いわゆる駅などにおけるスマホやデジカメ等での盗撮のこと―については、各都道府県において「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(迷惑防止条例)」という名前の条例が制定されており、これが適用されます。

つまり地域によって条文が多少異なっています。

例えば、平成29年11月現在、東京都では、以下の内容になっております。

東京都:公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例

第八条
2 第五条第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定に違反して撮影した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

第五条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
二 公衆便所、公衆浴場、公衆が使用することができる更衣室その他公衆が通常衣服の全部若しくは一部を着けない状態でいる場所又は公共の場所若しくは公共の乗物において、人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。

この犯罪を犯す人は、軽い気持ちでやっていることが弁護士の経験上多いです。しかし、この犯罪は、被害者を不安にさせ、傷つけてしまうだけでなく、懲役刑もあり、重い犯罪です。

当事務所に盗撮弁護で来所される方々が、(1)軽犯罪法違反の案件よりも、(2)公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反であることが多いため、以下(2)について記載していきます。

2.盗撮で捕まったら懲役刑になるか

(1) 犯罪を犯したことがない(初犯)の場合

1では、条文上懲役刑があるかどうかについて記載しました。

初犯では、盗撮単体であれば、必ずしも懲役刑が選択されることはないでしょう。犯情がよほど悪くない限り、罰金刑が多いと思われます。

逆をいうと、盗撮をして逮捕されてしまった場合には、被害者に許してもらい、示談を取らない限り、罰金刑になってしまうことが多いと思われます。

(2) 複数回行っている場合

前回も盗撮で立件され、今回も盗撮を行ったために立件されてしまった場合には、おおよそ10年以内であれば、懲役刑が選択されることもあり得るでしょう。

その為、複数回盗撮や性犯罪を行っている場合には、懲役刑が選択されることもあることを念頭に、示談獲得の努力をするなど、対応することが必要です。

(3) 他罪で執行猶予中の場合

この場合には罰金刑が選択されないで、正式裁判になってしまった場合には、極めて厳しい要件を満たして再度の執行猶予が付されない限り、実刑になると思われます。

しかし、実刑になってしまう場合であっても、示談獲得をする方が好ましい結果につながると思われます。

3.盗撮事件弁護は泉総合法律事務所へ

盗撮をする人は軽い気持ちでやっていることが多く、罪の意識も低いことが比較的多いです。

しかし、盗撮は、被害者の心に深い傷を残すのみならず、盗撮をする人にとっても懲役などの大きなリスクがある犯罪です。当然やってはならない犯罪ですが、やってしまった場合には、反省をした上で、適切に対処していくことがご自身にとっても極めて重要です。

盗撮事件を犯してしまった方、逮捕されてしまった方は、刑事事件は早めの弁護活動の開始が勝負となりますので、是非お早めに刑事事件弁護に強い泉総合法律事務所にご相談ください。

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